アイスクリームに「賞味期限がない」理由は?

「生もの」を買うときには、できるだけ「新鮮」な方がいいので、「賞味期限」を確認してから購入するということも、よくあります。

それでは、アイスクリームの場合はどうでしょう。

スーパーの冷凍食品売り場には、たくさんのアイスクリームが置かれていますが、賞味期限を確認してから、アイスクリームを購入したという経験はあるでしょうか。

実は、アイスクリームには、賞味期限が記載されていません

意外かもしれませんが、どのアイスクリームを見ても、賞味期限は、書かれていません。

どうして、アイスクリームには、賞味期限が記載されていないのでしょう。

アイスクリームの賞味期限

アイスクリームは、-18℃以下での冷凍保存を前提にして作られていて、この状態では、菌などの繁殖はなく、品質の劣化も少なくて、安定しているということから、賞味期限の記載を省略することができる、ということになっています。

厚生労働省の「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」や、農林水産省の「加工食品品質表示基準」の規定でも、「アイスクリーム類にあっては、期限及びその保存方法を省略することができる」と定められています。

業務用の冷凍庫など、アイスクリームの保存状況が良ければ、3~4年程度なら、味は殆ど変わらないともいわれています。

しかし、家庭用の冷凍庫では、業務用のようにはいきません。

一般の家庭用冷凍庫の温度は、-20℃前後といわれます。

夏場の高温の時や、冷凍庫にものがいっぱい詰まっている時、また、ドアを頻繁に開閉したりした時などは、-18℃まで冷えないこともあります。

家庭用冷凍庫でも、常にいい状況で保存できれば、長期間の保存でも大丈夫かもしれませんが、実際には、ちょっと難しいようです。

保存の目安は、1~2ヵ月程度

アイスクリームの風味にこだわらなければ、1年以上保存しても大丈夫といわれたりもしますが、美味しく食べようと思えば、保存は、1~2ヵ月程度を目安にした方が良いといわれます。

開封後

一度開封してしまったアイスクリームの場合はどうでしょう。

開封すると、アイスクリームが空気に触れて、溶けだすこともあります。

空気に触れると、霜がつきやすくなったり、水分が蒸発して、冷凍焼けを起こしやすくなったりしてしまいます。

開封後の保存期間が長くなれば、確実に、アイスクリームの風味は落ちていくといわれます。

また、冷凍庫内のにおいが、アイスクリームついてしまって、味とともに、においも変化してしまうことにもなってしまいます。

アイスクリームには、賞味期限がありませんが、開封したら、美味しく食べられるうちに、できるだけ早く食べてしまった方がよさそうです。