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「十二直」と「二十八宿」/日柄の吉凶を表す暦注

「十二直」と「二十八宿」は、ともに、日柄の吉凶を表す暦注の一つです。

十二直

現在では、日柄の吉凶は、六曜(先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口)によって判断することが多いですが、昭和の初期頃までは、六曜よりも十二直の方が重視されていました。

十二直は、十二支による方位(子=北、丑寅=北東、卯=東、辰巳=南東、午=南、未申=南西、酉=西、戌亥=北西)と北斗七星の動きを組み合わせたものです。

昔の暦は、記述が上段、中段、下段に別れていて、十二直は中段に書かれていたことから、別名「中段」とも呼ばれます。

十二直は、「建(たつ)、除(のぞく)、満(みつ)、平(たいら)、定(さだん)、執(とる)、破(やぶる)、危(あやぶ)、成(なる)、納(おさん)、開(ひらく)、閉(とづ)」の順番に記されますが、次のように、二十四節気を基準とした節月ごとに、いつが「建」になるかが決まっていて、以後は、除→満→平・・・の順に記されますが、立春、啓蟄、清明などの二十四節気の「節」にあたる日は、前日の十二直が繰り返されます。


旧暦の節月ごとの「建の配当日」

正月節:「立春」後の最初の「寅」の日
2月節:「啓蟄」後の最初の「卯」の日
3月節:「清明」後の最初の「辰」の日
4月節:「立夏」後の最初の「巳」の日
5月節:「芒種」後の最初の「午」の日
6月節:「小暑」後の最初の「未」の日
7月節:「立秋」後の最初の「申」の日
8月節:「白露」後の最初の「酉」の日
9月節:「寒露」後の最初の「戌」の日
10月節:「立冬」後の最初の「亥」の日
11月節:「大雪」後の最初の「子」の日
12月節:「小寒」後の最初の「丑」の日

十二直の意味

建(たつ)

万物を建て生じる日(何かを始めるのに良い日)「中吉」

[吉]事始め、祭祀、棟上げ、着初め、婚礼、開店・開業、移転、旅行
[凶]土木工事、動土(土を動かすこと)、蔵開き

除(のぞく)

障害を取り除く日(悪いものを取り除くのに良い日)「小吉」

[吉]掃除、治療、種まき
[凶]婚礼、旅行、金貸し

満(みつ)

全てが満たされる日(何事においても大吉の日)「大吉」

[吉]事始め、旅行、婚礼、種まき、移転、祝い事
[凶]土木工事、動土、針灸

平(たいら)

物事が平らかになる日(何事にも障りがない「平等」な日)「大吉」

[吉]婚礼、旅行、祝い事
[凶]動土

定(さだん)

善悪が定まる日(定めるのに良い日)「小吉」

[吉]建築、開店・開業、売買、縁談、結納、約束事、祝い事、移転、種まき
[凶]訴訟、旅行、動土

執(とる)

執り行う日(執るのに良い日)「小吉」

[吉]祭祀、婚礼、祝い事、井戸掘り、増改築
[凶]旅行、財産管理、金銭の出し入れ、持ち出し

破(やぶる)

物事を突き破る日(取り決め事に良くない日)「大凶」

[吉]訴訟、談判
[凶]祭祀、婚礼、祝い事

危(あやぶ)

物事を危惧する日(何事にも危ない日)「大凶」

[吉]祝い事、祭礼
[凶]何事も危険を伴う、旅行、登山、開店・開業

成(なる)

物事が成就する日(成功する日)「小吉」

[吉]何事も成功、結納、婚礼、事始め、種まき、移転、開業・開店、祭礼
[凶]訴訟、談判

納(おさん)

万物を納めいれる日(納めるのに良い日)「小吉」

[吉]五穀の収納、買い物、新築
[凶]婚礼、見合い、葬式、移転、旅行

開(ひらく)

開き通じる日(運勢が開ける日)「小吉」

[吉]建築、開店、移転、婚礼
[凶]葬式、便所造り、不浄事

閉(とず)

閉じ込める日(何事も閉止する日)「凶」

[吉]金銭の収納、建墓、便所造り、穴ふさぎ(修繕)
[凶]旅行、開店、婚礼、祝い事


二十八宿

二十八宿は、天球を西から東に28個に分割した「宿」と呼ばれる区分に、月が地球を一周する間に、通過する28個の星座を当てはめたもので、それぞれの宿の基準となる星は「距星(きょせい)」と呼ばれます。

月が地球の周りを一周するのに要する時間が、27日7時間43分11.5秒(≒28日)なので、二十八宿としたと考えられています。

古代中国で、月が約28日で一周することから、「月が宿る星座」として二十八宿が定められました。

元々は、月の位置から太陽の位置を推定するためのものだったといわれています。

これがインドに渡り、日の吉凶を占うために用いられるようになりますが、この際に、「牛」の宿がなくなり、二十七宿になります。

これは、距星を基準にして一つの星宿とすると、牛の宿の度数が足りなかったためとされています。

インドで占いに使われていた二十七宿は、西洋の七曜と組み合わさった「宿曜経」として、唐の時代に中国に逆輸入され、それが日本にも伝わったといわれています。

日本では、当初は「二十七宿」が用いられていましたが、「貞享暦」以後は、中国流の二十八宿が使われるようになりました。

「宿曜経」は、弘法大師によってもたらされたといわれていて、真言宗と日蓮宗では「宿曜経」に従って、二十七宿が用いられているとのことです。

「キトラ古墳」

7世紀末~8世紀初め頃に作られたと考えられているキトラ古墳にも、二十八宿図が、天の四つの方角を守るとされる四神(しじん)とともに、壁や天井に描かれています。

東:青竜(せいりゅう)
南:朱雀(すざく)
西:白虎(びゃっこ)
北:玄武(げんぶ)

二十八宿を、七宿ずつ東西南北の4つに分け、それぞれを霊獣に当てはめたものです。

二十八宿の意味

角(かく)

和名:すぼし
距星の星座:おとめ座
[吉]柱立て、建物の建築・改修、婚礼
[凶]葬式

亢(こう)

和名:あみぼし
距星の星座:おとめ座
[吉]物品購入、結納
[凶]建築

氐(てい)

和名:ともぼし
距星の星座:てんびん座
[吉]婚礼、開店、事業の開始
[凶]着初め

房(ぼう)

和名:そいぼし
距星の星座:さそり座
[吉]婚礼、旅行、移転、柱立て、棟上げ
[凶]訴訟

心(しん)

和名:なかごぼし
距星の星座:さそり座
[吉]神仏の祭祀、移転、旅行
[凶]婚礼、建築、葬式

尾(び)

和名:あしたれぼし
距星の星座:さそり座
[吉]婚礼、開店、移転、事の開始
[凶]着初め

箕(き)

和名:みのぼし
距星の星座:いて座
[吉]動土(土動かす)、池掘り、仕入れ、集金、建物の改造
[凶]葬式

斗(と)

和名:ひつきぼし
距星の星座:いて座
[吉]倉庫の建造、事の開始、土掘り
[凶]その他のこと

牛(ぎゅう)

和名:いなみぼし
距星の星座:やぎ座
[吉]万事に吉、午の刻(11時から13時)は大吉
「鬼」に次ぐ吉日

女(じょ)

和名:うるきぼし
距星の星座:みずがめ座
[吉]芸能、稽古ごと
[凶]訴訟、争論、婚礼、葬式

虚(きょ)

和名:とみてぼし
距星の星座:みずがめ座
[吉]習い事始め、着初め
[凶]相談ごと、掛け合いごとは大凶

危(き)

和名:うみやめぼし
距星の星座:みずがめ座
[吉]壁塗り、造船、酒造り
[凶]登山、高所での作業は大凶
何事も慎重に行なう日

室(しつ)

和名:はついぼし
距星の星座:ペガサス座
[吉]祈願始め、婚礼、祝いごと、神仏祭祀

壁(へき)

和名:やまめぼし
距星の星座:ペガサス座
[吉]事の開始、旅立ち、婚礼は大吉
[凶]南への進出

奎(けい)

和名:とかきぼし
距星の星座:アンドロメダ座
[吉]宮造り、柱立て、棟上げ、井戸掘り、神仏祭祀、旅立ち
[凶]開店、訴訟、交渉

婁(ろう)

和名:たたらぼし
距星の星座:おひつじ座
[吉]動土、改修、相談ごと、契約、取引始め、造園
[凶]訴訟

胃(い)

和名:えきえぼし・こきえぼし
距星の星座:おひつじ座
[吉]公事に関与すること
[凶]私事にこだわること

昴(ぼう)

和名:すばる
距星の星座:おうし座
[吉]神仏詣り、祝いごと、家畜購入、事の開始
[凶]造改修

畢(ひつ)

和名:あめふりぼし・あけりぼし
距星の星座:おうし座
[吉]神仏祭祀、婚礼、屋根ふき、棟上げ、取引開始
[凶]投資、仕入れ、返済などの出費

觜(し)

和名:とろきぼし
距星の星座:オリオン座
[吉]稽古始め、山仕事始め、運搬始め
[凶]着初め

参(しん)

和名:からすきぼし
距星の星座:オリオン座
[吉]物品仕入れ、倉庫納入、新規取引開始、祝いごと

井(せい)

和名:ちちりぼし
距星の星座:ふたご座
[吉]神仏参詣、種まき、動土、建築、落成式
[凶]衣類裁断すれば離婚する
人に施した福徳が自分に戻ってくる日

鬼(き)

和名:たまおのぼし・たまほめぼし
距星の星座:かに座
[大吉]万事によい。二十八宿でもっとも格が高く、祝いごとすべてに良し。
[凶]婚礼のみ凶

柳(りゅう)

和名:ぬりこぼし
距星の星座:うみへび座
物事を断るのに良い日
[凶]婚礼、事の開始

星(せい)

和名:ほとおりぼし
距星の星座:うみへび座
[吉]乗馬始め、治療始め、便所改造
[凶]婚礼、葬式

張(ちょう)

和名:ちりこぼし
距星の星座:うみへび座
[吉]就職、見合い、神仏祈願、祝宴、種まき、養蚕
[凶]衣類裁断、樹木を切る

翼(よく)

和名:たすきぼし
距星の星座:コップ座
[吉]耕作始め、樹木の植え替え、種まき
[凶]高所での仕事、婚礼は離婚となる

軫(しん)

和名:みつかけぼし
距星の星座:からす座
[吉]地鎮祭、棟上げ、落成式、神仏祭祀、祝いごとなど、万事吉
[凶]旅行、衣類を裁断すると火難に遭う

六曜(先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口)の意味と読み方/由来と順番は?>




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