繰り返しを表す「々」の読み方は?何と入力して変換する?

「人々」「国々」など、同じ漢字を繰り返すときに使う「々」

「々」の読み方は、「人々」では「びと」、「国々」では「ぐに」というように、「々」の前にくる漢字によって、その読み方が変わります

では、「々」一文字では、何と読むのでしょう。
 
読み方が分からない時には、漢和辞典ということで、三画の画数で調べてみますが、どこにも見当たりません‥。

「々」は漢字ではない

漢和辞典では「漢字」を調べることはできますが、当然のことながら、「漢字以外の文字」などは調べることはできません。

漢和辞典で読み方を調べることができない「々」は、「漢字」ではなくて「記号」だったのです。

「々」は、「同」の異字体「仝」から転じたものといわれていますが、カタカナの「ノ」と「マ」を組み合わせたようにも見えることから、「同の字点」「ノマ点」などと呼ばれています。

「人々」「国々」などのように、同じ漢字を繰り返す言葉を表す際には、広く使われている「々」ですが、「々」はあくまでも「記号」なので、「々」単独での正式な読み方は「存在しない」というわけです。

踊り字

「々」のほか、同じような記号に、
「ひらがなの繰り返し」の際に用いられる「ゝ」
「カタカナの繰り返し」の際の「ヽ」
「表などにも使われる」「〃」
などがありますが、これらは、まとめて「踊り字」と呼ばれています。

踊り字の「々」は、「会社-社長」「民主-主義」のように、意味が区切れる場合は使わないことが原則とされますが、「公演会々場」のように使われることもあります。

特に「結婚式」や「葬式」では、同じ漢字を繰り返すことは、再婚や不幸の繰り返しを連想させ縁起が悪いため、「結婚式々場」「告別式々場」と表記されることが多いといわれます。

ちなみに、「々」をパソコンなどで変換する場合は、「くりかえし」「おなじ」などと入力して変換すると出てくるので、覚えておくと便利です。