ごぼうを細く切って油で炒め、砂糖、醤油、酒、唐辛子などで味付けをした「きんぴらごぼう」は、食卓には、欠かせない料理です。
この「きんぴらごぼう」、江戸時代中期の元禄時代に誕生した料理だといわれていますが、「きんぴら」とは、どういう意味があるのでしょうか。
きんぴらの語源は「金太郎」
きんぴらごぼうの「きんぴら」の語源は、「人の名前」に由来しているといわれています。
平安時代中期の武将・源頼光(みなもとのよりみつ)の四天王の一人に、「坂田金時(さかたきんとき)」という人物がいました。
彼の幼名は「金太郎」。
童話で有名な、まさかりを担いだ、あの「金太郎」です。
この坂田金時の子どもが、「坂田金平(きんぴら)」です。
「坂田金平」は、「強くて勇ましい人物」として知られ、江戸時代の初期には、彼を主人公にした「金平浄瑠璃」が大流行したといわれています。
こうしたこともあり、「強いもの」や「丈夫なもの」は、「金平(きんぴら)」と呼ばれるようになっていきます。
ごぼうを細く切った「きんぴらごぼう」は、歯ごたえが強い料理で、強精作用もあるといわれます。
この、歯ごたえが強くて精力がつく「ごぼう料理」に「金平」という名をつけて、「きんぴらごぼう」と呼ぶようになったのが、語源になっているといわれています。
きんぴらを美味しく作る
きんぴらごぼうを、美味しく作るポイントは、太さをそろえて切ること。
最近では、ゴボウ以外にも、「レンコン」や「ニンジン」など、いろいろな「きんぴら」が作られます。
「ジャガイモ」や「カボチャ」などで作る場合は、シャキシャキ感を残すように、サッと炒めるのがコツだといわれます。
捨ててしまうような「ダイコンの皮」や「ブロッコリーの茎」などでも、きんぴらにすると、歯ごたえがあって、いい味わいになります。
色々な野菜を組み合わせて、「きんぴら料理」を楽しんでみたいですね。