「文化的な交流」や「親善」を目的に友好関係を結ぶ制度に「姉妹都市」があります。
「姉妹都市」の明確な定義はないようですが、一般的には、国際的な自治体の交流の際に、使われることが多いです。
国内の自治体の間でも、「姉妹都市」という名称が使われることもあります。
どうして、「兄弟都市」ではなくて「姉妹都市」なのでしょう。
「姉妹都市」は「Sister City」
「姉妹都市」は、外国で始まった交流制度で、「Sister City」を訳したものだといわれています。
外国の多くでは、「都市」は、女性名詞なので、「Sister City」と呼ばれているようです。
日本では、1955年に、「長崎県」とアメリカの「セントポール市」が、姉妹都市になったのが、始まりだといわれています。
しかし、「姉妹都市」といった場合、どちらが「姉」で、どちらが「妹」なのかという、「上下関係」が、少し微妙になることもあるようです。
二つの都市が、友好関係を結ぶ場合に、どちらが目上(姉)で、どちらが目下(妹)なのかというのが、問題になることがあるというのです。
そんな事情もあって、「姉妹都市」ではなく、「友好都市」(Friendship Cities)とする場合も多いようです。
「友好都市」ならば、お互いが対等な関係なので、上下関係が問題になることもないというわけです。
兄弟都市
国内には、「姉妹都市」ではなく、「兄弟都市」という表現を使っている二つの都市があります。
「福島県 いわき市」と「宮崎県 延岡市」がそうです。
「いわき市」と「延岡市」は、江戸時代には、共通の藩主・内藤政樹が、治めていたといわれています。
このことが縁で、民間の団体を中心にして、親密な交流が続いてきて、1997年には、内藤家が、延岡に移ってから250年を契機に、両市は、お互いが兄弟のようなものだとして、「兄弟都市」が締結されたといいます。
多くの国では、都市は「女性名詞」のようですが、日本人としての「都市」のイメージは、男性でしょうか? それとも女性でしょうか?