結婚指輪を「左手の薬指」にはめる理由は?

左手の薬指に指輪をしていると、「あの人は、結婚している」ということがわかります。

素敵な人が、左手の薬指に指輪をしていると、なんとなく、ショックを受けたりすることもありますが‥。

結婚指輪の起源

結婚をして指輪をするようになった起源は、古代ローマ時代にまで、さかのぼるといわれます。

当時の商習慣に、「取引が成立すると、指輪を交換する」という習慣があったといわれます。

結婚も、ある意味の契約なので、この商習慣にならって、指輪を交換するようになったといわれています。

左手の薬指は、教会の儀式から

では、結婚指輪を「左手の薬指」にするようになったのは、いつ頃からなのでしょう。

11世紀頃に、教会が、「結婚を祝福するのに、結婚指輪を与える」という儀式をはじめますが、このときに、「結婚指輪を、左手の薬指にはめる」という習慣ができたとされています。

当時は、心臓には、その人の「心の中心」があると信じられていました。

また、ギリシャ神話では、「左手の薬指には、心臓につながる太い血管がある」とされています。

このため、左手の薬指で、体に害のあるものに触れると、心臓に信号が伝わるとされ、当時の医師は、左手の薬指で薬を混ぜて、毒が入っていなか調べていたといわれています。

「指輪をはめる指」の意味

ヨーロッパの慣習では、指輪をはめる指によって、違った意味があるとされています。

・人差し指→大胆
・中指→分別
・薬指→愛情
・小指→傲慢

このことからも、結婚指輪を薬指にはめるのは、理にかなっているといえそうです。

日本で結婚指輪が広まったのは、明治以降

日本に「指輪」が伝わったのは、幕末の頃で、オランダから、長崎に伝わってきたといわれています。

当初は、遊女の間で流行していましたが、やがて、庶民にも、広まっていきます。

当時の指輪は、「装身具(アクセサリー)」として身につけられていたといいます。

「結婚指輪」として広まっていったのは、明治に入ってからで、欧米との交流が盛んになるにつれて、次第に普及していったといわれています。