2種類の点字ブロック「点状ブロック」と「線状ブロック」の違いは?

黄色い点字ブロックは、視覚に障害がある人の重要な道しるべです。

点字ブロックは、「歩道」「公共施設物」「駅のホーム」などに設置された、視覚に障害がある人の「誘導用のブロック」です。

点字ブロックは、視覚に障害がある人が、介護者なしで歩くときの安全を図るためのもので、突起がつけられていて、足の裏の触感で、位置や方向が分かるようになっています。

「点状ブロック」と「線状ブロック」

点字ブロックには、「点状ブロック」「線状ブロック」の2種類があります。

文字通り点が並んでいるものが「点状ブロック」で、長い線を並べたものが「線状ブロック」です。

「点状ブロック」「線状ブロック」というと、「ブロックの形状」がイメージしやすいですが、
正式には、

「点状ブロック」は「警告ブロック」
「線状ブロック」は「誘導ブロック」

と呼ばれます。

警告ブロック(点状ブロック)

「警告ブロック」は、「危険箇所」や「誘導対象施設」等の位置を示すブロックで、文字通り「注意すべき位置」を示すブロックといえます。

・階段の手前
・横断歩道の手前
・誘導ブロックが交差する分岐点
・案内板の前
・障害物の前
・駅のホームの端

などに設置されています。

誘導ブロック(線状ブロック)

「誘導ブロック」は、「進行方向」を示すブロックで、ブロックの突起を「足裏」や「白杖」で確認しながら、突起の方向に進むことができるように設置されています。

視覚障害者誘導用ブロック

「点字ブロック」は、財団法人安全交通試験研究センターの登録商標で、正式には「視覚障害者誘導用ブロック」といい、JIS規格で、「サイズ」「点・線の配列」「突起の高さ」まで細かく決められています。

多くのブロックでは、「黄色」が採用されていますが、これは「弱視の人もわかりやすいように」との配慮からといわれています。

商業スペースなどでは、統一された全体の雰囲気を損なわないように、床の色と同一化させた点字ブロックもあります。

点字ブロックの発案は1965年

点字ブロックは、安全交通試験研究センターの初代理事長である三宅精一氏が、友人の失明をきっかけに、1965年に発案・発明したもので、1967年に、岡山県にある盲学校に近い国道の交差点周辺に、世界で初めて設置されたといわれています。

その後、「歩道」「駅」「公共施設」だけでなく、「商店の出入り口付近」や「横断歩道の手前部分」など、いろいろな場所への設置が進んでいきます。

諸外国の公共施設などで敷設されているところもありますが、日本ほど多くはないようです。

点字ブロックの上に、自転車を止めているのを見かけることがありますが、点字ブロックは、大切な道しるべなので、自転車を止めたり、物を置いたりなどしないように心がけたいです。