電車の運賃は、どうして12歳以上が大人料金?

日本では、成人として大人扱いをされるのは、20歳からです(2022年4月以降は、18歳から)。

しかし、電車の運賃は、成人だけが、大人料金ではありません。

中学生や高校生でも、大人料金となります。

どうして、成人していない中学生や高校生が、大人料金になるのでしょう。

大人料金は12歳から

電車の料金は、12歳から大人料金になるのが一般的です。

その理由について、詳しいことは定かではありませんが、鉄道ができた明治の頃には、すでに、今のような料金体系になっていました。

昭和17年に「鉄道省令」が制定されていますが、そこには、「12歳未満の小児を大人の半額とする」と書かれていたといいます。

「大人料金」がまず決められていて、例外的に、12歳未満の小児を半額にするとされていたのです。

当時は、子供が一人で鉄道に乗ることはほとんどなく、親に連れられて乗ることを前提にしていたので、「例外的に半額」にしたということのようです。

ずいぶん以前の規則の取り決めが、今もまだ使われているというのは、少し驚きです。

中学生以上は大人

現在JRでは、年齢によって厳格に区別するのではなく、「小学生」か「中学生」かで区別しています。

このため、12歳でも「小学生」ならば「子供料金」ということになります。

これならば、小学6年生の児童が、団体で電車に乗って遠足などに行った時でも、その子の年齢によって、運賃が変わるということもありません。

JRの「おとな」「こども」などの区分は、次のとおりです。

おとな:12歳以上(12歳でも小学生は「こども」)
こども:6歳以上12歳未満(6歳でも小学校入学前は「幼児」)
幼児:1歳以上6歳未満
乳児:1歳未満

簡単に言うと、中学生以上が「おとな」で、小学生が「こども」ということです。

しかし、中学生が大人というのも、少し違和感があるので、他の入場料などのように、「中・高生」とか「中人」などの区分があってもいいような気もしますが‥。

ちなみに、1歳以上6歳未満は「幼児」、1歳未満は「乳児」となっていますが、「幼児」「乳児」は、料金を徴収しないことになっています。