「結婚披露宴」や「祝賀パーティー」など、お祝いの席では、「シャンパン」で乾杯することが多いです。
乾杯の際のドリンクは、何でも良さそうな気もしますが、どういうわけか、「お祝いごとには、シャンパン」というイメージがあります。
お祝いごとに、シャンパンというのには、何か意味があるのでしょうか。
産地限定ブランド
「シャンパン」とは、フランス北東部の「シャンパーニュ地方」でつくられた、「発泡性ワイン」のことをいいます。
シャンパーニュ地方以外の地域でも、発泡性ワインはつくられますが、その場合は、「スパークリングワイン」と呼ばれ、「シャンパン」とは、区別されています。
シャンパンは、「松坂牛」や「関サバ」などのような、「産地限定ブランド」というわけです。
ブランドイメージに加えて、ヨーロッパの王侯貴族に愛飲されてきた、という歴史もあります。
「シャンパン」の黄金色に輝く色合いや、栓を抜く時のポンという音が、とてもめでたく、華やかに感じられるということで、好まれていたといわれます。
「ウィーン会議」と「万国博覧会」
シャンパンが、「お祝いの席」や「パーティー」に欠かせないものとなった、きっかけは、二つの大きなイベントだったといわれています。
一つ目は、1814年に開かれた「ウィーン会議」。
当時のオーストリアの宰相が、大変な美食家で、外交の席でも、美食で外国の要人をもてなしていましたが、ウィーン会議の際にも、「シャンパン」でおもてなしをしました。
このときの「シャンパン」が、大好評で、これ以降、人をもてなすときには、シャンパンが、用いられるようになったといわれます。
シャンパンの存在を決定的にした、二つ目のイベントが、1855年に、パリで開催された「万国博覧会」です。
世界中から集まった人たちに、本場フランスの「シャンパン」がふるまわれましたが、これがまた、大好評で、みんなが、堪能して帰っていったといいます。
それ以来、シャンパンは、めでたいお祝いの席や、華やかなパーティーなどには、欠かせない存在になっていったといわれています。