最近では、公共の場での禁煙は、当たり前になってきています。
外出していてタバコを吸いたくなったときには、喫煙できる場所を探すのに一苦労することも少なくありません。
当然のことながら、「飛行機」「電車」「バス」などの公共交通機関は「禁煙」ですが、長距離電車などの場合は「喫煙ブース」がある車両もあります。
しかし、飛行機には「喫煙ブース」などは一切ありません。
飛行機は全面禁煙
飛行機は「全面禁煙」なので、愛煙家も飛行中はじっと我慢するしかありません。
全日空も日本航空も、1999年から、国内便・国際便の全てを「機内全面禁煙」としています。
ところが、不思議なことに、全面禁煙のはずの飛行機の「トイレ」には、どういうわけか「灰皿」が設置されています。
「禁煙」なのに「灰皿」がある?
愛煙家を挑発しているかのようにも思えますが、実は、きちんとした理由がありました。
灰皿の設置が、義務付けられている
航空法では、飛行機内に「灰皿」を備えることが定められているといいます。
変に感じるかもしれませんが、飛行機内は「全面禁煙」であるにもかかわらず、「灰皿」を備えていない飛行機は「不備」と見なされて、離陸の許可が下りないのだといいます。
どうして、全面禁煙の飛行機に「灰皿」を備える必要があるのでしょう。
トイレの灰皿は、安全のため
飛行機のトイレに灰皿が設置されているのは、「長距離フライトでは、どうしても我慢できずにタバコを吸ってしまう乗客がいるから」というのが、その理由とされています。
飛行機に乗っている間に、我慢できずにタバコを吸ってしまう乗客は、全くのゼロではないのだといいます。
もし、タバコを隠れて吸ってトイレのごみ箱に捨てたりなどすると、火災の原因にもなりかねません。
そういうことが起こらないよう、「安全のため」に、飛行機のトイレには「灰皿」を備えているのだといいます。
「トイレなら吸っても構いません。」ということではないので、間違わないようにしないといけません。
飛行機での喫煙は、罰金の対象
全面禁煙の飛行機内で、こっそり喫煙しているのが見つかると、まずは「注意」され、それでもやめなければ、機長からの「禁煙命令」になるといいます。
さらに、この命令も聞き入れないで喫煙を続けていると、法律により「50万円以下の罰金」が科せられてしまうこともあります。
飛行機は、不測の事態のことまで考えて、万全の備えがされています。
全面禁煙の飛行機のトイレに「灰皿」が設置されているのは、火災が起きないようにするための「安全対策」だったというわけです。