太る原因がわからない/チェックしてみる8項目.

太る原因

太るのにはいろいろな原因がありますが、無意識のうちに太る原因となるような行動をしていることも多いために、自分としては痩せるための努力をしているつもりでも、なかなか太ることを抑えることができないことが多いといわれます。

太る原因

「太る」か「痩せる」かは、摂取カロリーと消費カロリーのバランスだといわれます。

「摂取カロリー > 消費カロリー」ならば太り、「摂取カロリー < 消費カロリー」ならば痩せるということになります。

太る原因は「摂取カロリーが多すぎる」か「消費カロリーが少なすぎるか」のどちらかといえそうですが、摂取カロリーが多すぎるのは「食べ過ぎ」、消費カロリーが少なすぎるのは「運動不足」や「基礎代謝の低下」が主な原因になっているといわれます。

太る原因がわからない時には、普段の行動で、摂取カロリーが多くなり過ぎていないか、消費カロリーが少なくなり過ぎていないか、太る原因となるような行動をしていないかどうかをチェックしてみると良いかもしれません。

1.食事量が多すぎないか
2.油脂分を摂り過ぎていないか
3.甘い物を食べ過ぎていないか
4.間食をしていないか
5.夜遅い時間に食べていないか
6.アルコールを飲み過ぎていないか
7.運動不足になっていないか
8.基礎代謝が低下していないか

食事量が多すぎないか

太る一番の原因が「食べ過ぎ」とされています。

1日の消費カロリーは、平均的な成人男性で2,600kcal程度、成人女性で2,000kcal程度といわれていますが、これ以上のカロリーを摂取すると、基本的には太ると考えられます。

カツカレー(約1,000kcal)、中華丼(約850kcal)、唐揚弁当(約800kcal)で、あわせて2,650kcalとなりますが、これで成人男性の1日分の消費カロリーが摂取できることになります。

女性の場合には、これだけでかなりのカロリーオーバーということになりそうです。

昔から「腹八分に医者いらず」「腹八分目が長寿の秘訣」などといわれたりしますが、少食は、胃腸の負担を軽くて太るのを防ぐだけではなく、免疫力を高めて様々な生活習慣病を予防するのにも役立つといわれます。

サーチュイン遺伝子という老化を遅らせる長寿遺伝子がありますが、これは、腹七分目くらいの少食にすると働き出すともいわれます。

「少食こそが健康と長寿の原点」ともいわれるので、食事の際には食べ過ぎないように気をつけて、腹八分目程度を心がけるのが良さそうです。

油脂分を摂り過ぎていないか

油脂分は、食べ物を美味しく感じさせるといわれます。

カレー、シチュー、肉料理、揚げ物など、油脂分が多い料理は、確かに美味しく感じられます。

赤身の肉より霜降り肉の方が美味しく感じるのも、油脂分が多く含まれているからだといわれます。

美味しく感じるので、ついつい油脂分を摂り過ぎてしまうというわけです。

脂肪に含まれるカロリーは「1g=9kcal」と高く、糖質やタンパク質(1g=4kcal)の2倍以上のカロリーがあるとされています。

脂質はカロリーが高いために、脂っこいものが好きな人は、カロリーの摂り過ぎになりやすいといわれます。

摂り過ぎたカロリーは、体脂肪として蓄積されやすくなり、太る原因になってしまいます。

甘い物を食べ過ぎていないか

甘いものには糖質が多く含まれていますが、糖質は体内でブドウ糖になり、人間が活動するための大切なエネルギー源になるといわれます。

糖質は、できるだけご飯などの穀類やいも類などの「複合糖質」から摂るようにして、砂糖などの「単純糖質」から摂るのはできるだけ控える方が良いともいわれます。

砂糖は、構造が単純なので吸収されやすく、血糖値が急速に上がって多くのインスリンを分泌させやすくなるので、太る原因になりやすいといわれています。

砂糖は依存性が高くなりやすい食品なので、減らす場合には、徐々に減らしていくようにするのが良いようです。

甘い物を食べ過ぎないようにするためには、甘い物の種類を変えていくということも効果的とされます。

菓子類を食べるのではなく、食物繊維やビタミンなども含まれているドライフルーツなどに変えてみるのも良いかもしれません。

間食をしていないか

間食が多い人は、無意識に食べている場合が多いといわれます。

いつ・どれくらいの量を食べたのか、本人も分かっていないことも多く、無意識のうちに摂取カロリーが多くなっている場合が多いようです。

間食する食べ物は、高カロリーで糖質に偏った食品が多く、間食をしてしまうと食事での食欲が低下してしまい、食事の後に小腹がすいて、また間食するという悪循環に陥り、カロリー過多で栄養バランスが悪い状態になりやすいといわれます。

なんとなく口寂しくて飴やガムを口にすることが多かったり、水やお茶ではなく清涼飲料水をよく飲む場合は、間食によるカロリーオーバーになっているかもしれません。

テレビを観ながら食べる、音楽を聴きながら食べるなどの「ながら食い」も、知らず知らずのうちに食べてしまい、必要以上にエネルギーを摂取してしまっていることが少なくないようです。

夜遅い時間に食べていないか

夜の遅い時間に食べることが、太る原因になるといいます。

それには、自律神経のリズムが関係しているといわれます。

自律神経は、内臓の働きをコントロールするなど、生命を維持するために意志とは関係なく身体をコントロールする神経ですが、自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があります。

交感神経は、人が活動している時に優位になり、脈拍を速めたり消化液の分泌を促したりして、エネルギーの生産と消費を活発にして、身体が活動的になるように働くとされます。

一方の副交感神経は、人が身体を休める時に優位になり、脈拍を抑えたりリラックスさせたりして、身体を休養をさせるように働くとされます。

副交感神経が優位になっている時には、エネルギーを消費するよりも、エネルギーを貯蔵をするように働くので、同じものを食べても、交感神経が優位になっている昼間は、エネルギーとして使われやすくなりますが、副交感神経が優位になっている夜には、エネルギーがあまり使われず、脂肪として溜め込まれやすくなるので、夜遅い時間に食べると太りやすくなるといわれます。

1日の半分以上のエネルギーを夕食で摂取することは「夜食症候群」と呼ばれますが、この食べ方は、太る原因になるとされています。

また、夜に食事をする場合には、21時以降もしくは就寝する2~3時間前以降は食べないようにするのが良いといわれます。

アルコールを飲み過ぎていないか

「アルコールは分解されるので、脂肪として蓄積されることはない」といわれることがあります。

アルコールが分解されやすいのは確かですが、分解することで肝臓に負担がかかり、その間は代謝が落ちるといいます。

アルコールが直接脂肪として蓄積されることはありませんが、アルコールを飲むことで代謝が落ちて、結果的には脂肪が蓄えられやすい状態になるようです。

アルコールを飲んで肝臓が活発に働くと、満腹中枢が麻痺しやすくなるので、食欲を増進させることにもつながるといわれます。

また、アルコールを飲むときには、何かしらのつまみを食べることが多く、締めにはラーメンやお茶漬けなどの炭水化物が欲しくなることも多いです。

アルコールを頻繁に飲む人は、栄養バランスが悪い状態でカロリーオーバーになりやすいともいわれます。

「付き合い酒は控える」「濃いアルコールは薄めて飲む」などの工夫をするほか、つまみの種類にも注意する必要がありそうです。

揚げ物などの脂っこいものをできるだけ避けて、豆腐、野菜、海藻、魚など、低エネルギーで、タンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などを多く含んだつまみを選ぶようにするのが良さそうです。

運動不足になっていないか

運動が不足して消費カロリーが不足することは、太る大きな原因になりますが、運動が不足すると、消費するカロリーが少なくなるだけではなく、筋肉が衰えたり、体力が落ちて疲れやすくなったりもするといわれます。

運動は、呼吸を止めた状態で筋肉に負荷をかけて行う「無酸素運動」と、比較的長い時間酸素を身体に取り入れておこなう「有酸素運動」に分けることができるといいます。

運動をする際には、糖分と脂肪分が主なエネルギー源になりますが、筋トレや短距離走などの無酸素運動では糖分が多く使われ、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動では脂肪分が多く使われるといわれます。

どちらの運動も太らないようにするには大切ですが、脂肪を効率よく分解するためには、ハードな無酸素運動をするよりも、軽い有酸素運動をする方が効率的なようです。

運動をしないと筋肉が落ちやすくなりますが、筋肉は身体の中でも多くのカロリーを消費する部位なので、筋肉が少なくなると、カロリーを消費しにくい太りやすい体質になりやすいといわれます。

太らないようにするには、脂肪を効率よく分解する軽い運動の有酸素運動を主にして、筋トレなどの無酸素運動を補足的に行って、筋肉が落ちないようにするのが良さそうです。

基礎代謝が低下していないか

基礎代謝は、心臓を動かしたり、呼吸をしたりするのに使われる、生命を維持するために最低限必要なエネルギーです。

この基礎代謝の中でも、最も大きい割合(約60%)を占めるのが、筋肉(骨格筋)での熱産生によるものだといわれます。

筋肉量と基礎代謝の量は、基本的に比例するといわれるので、筋肉量が減ると基礎代謝量も減るということになります。

20歳代の男性の筋肉量は全体重の40%程度で、女性では35%程度といわれます。

筋肉量は、30歳くらいから徐々に減り始めて、70歳代になると3分の2程度にまで減少するといいます。

体重60kgの男性を例にすると、20歳の時には24kgあった筋肉量が、70歳代になると16kgにまで減ってしまうということになります。

若い頃から、食べる量はそんなに変わっていないのに、最近少し太ってきたという場合は、筋肉量が減少して代謝が落ち、それによって脂肪が減りにくくなっているからとも考えられます。

太る原因として見落としがちなのが「加齢による筋肉量の減少に伴う基礎代謝の低下」です。

加齢によって基礎代謝は低下していくので、それに伴って食事量も減らしていかないと、太ることになってしまうというわけです。

食べる量は若い頃に比べて増えているわけではないのに、なぜか太ってしまうというような場合には、加齢による筋肉量の減少で基礎代謝が低下していることが原因になっていることも多いようです。