アレルギー性鼻炎で咳や痰が止まらない/対処法は

咳が止まらない人

アレルギー性鼻炎の症状といえば、「鼻水」「鼻づまり」「くしゃみ」。

春先になって「鼻水」や「くしゃみ」が頻繁に出るようになると、アレルギー性鼻炎を疑うこともありますが、「咳」や「痰」がでていると、風邪だろうと思い込んでしまうことも。

アレルギー性鼻炎で「咳」や「痰」が出るということはあまり聞かないので、「咳」や「痰」と「アレルギー性鼻炎」とは結びつきにくいかもしれませんが、実際のところは、アレルギー性鼻炎の人で、「咳」や「痰」が出る人は多くいるようです。

アレルギー性鼻炎の「咳」と「痰」

「アレルギー性鼻炎」が原因で「咳」や「痰」が出るのは、「鼻水」や「鼻づまり」が関係しているといわれています。

風邪でもないのに「咳」や「痰」が出るとき、同時に透明でさらさらした鼻水が出ているようなら、「アレルギー性鼻炎」かもしれません。

「アレルギー性鼻炎」が原因で「咳」が出ている場合には、「風邪薬」や「咳止め」などを使っても、ほとんど効果は期待できません。

炎症、鼻づまりによる咳

「アレルギー性鼻炎」になると、ほとんど一日中「鼻水」が出ているような状態になりますが、すべての「鼻水」が鼻から垂れてくるというわけではないようです。

喉に流れていく「鼻水」もたくさんあり、その「鼻水」が喉に付着して「炎症」を起し、「咳」が出ることがあるといいます。

「鼻づまり」の症状では、喉の奥にも「鼻水」がとどまっている状態になりますが、体は、この「鼻水」を「異物」と認識し、これを排除しようとして「咳」を出すといわれています。

「咳」は、「鼻水」という異物を排除するための「防衛反応」というわけです。

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アレルゲンを外へ出すための痰

「痰」は、呼吸器系から分泌された粘液で、細菌やウイルスなど、体に悪いものを体外に排出する働きがあります。

「アレルギー性鼻炎」の場合は、アレルギーの原因となる「アレルゲン」を体外に出そうとして「痰」が出ると考えられています。

このため、「痰」は飲み込まないようにするのが賢明です。

アレルギー性鼻炎で咳や痰が止まらない時の対処

「アレルギー性鼻炎」で「咳」や「痰」が出るのは、基本的には「異物を体外に排出する」ためです。

無理に「咳」や「痰」を止めてしまうと、体外へ排出しないといけない異物を排出することができなくなってしまいます。

「咳」や「痰」を止めることを考えること以上に、「アレルギー性鼻炎そのものを改善させる」ことを考えることが肝心です。

「咳」や「痰」がひどい時の対処としては「投薬」が有効ですが、それと並行して、「アレルゲンを遠ざける」ような生活を送りながら、「体の免疫力を高める」ことで、アレルギーの症状を緩和するということも大切です。

アレルゲンを遠ざける

「花粉」に対してのアレルギーがある人なら、外出する時は眼鏡をしたりマスクをつけたり、帰宅したときには、家に入る前に上着をはたくなどして、「家の中に花粉を持ち込まない」ことが大切です。

「ハウスダスト」については、家の中をしっかりと「掃除」したり、こまめに「換気」したりして、アレルギーの原因となる「アレルゲンの除去」を徹底するようにしたいです。

ダニの住処になりやすい「カーペット」「布団」「枕」「シーツ」などは、特に「清潔に保つ」ように。

「布団乾燥機」「布団クリーナー」「空気清浄機」などは、アレルゲンを除去する強い味方になってくれます。

アレルゲンが鼻や喉から入り込んでくる場合には、「うがい」や「鼻うがい」も効果的だといわれます。

乾燥していると炎症が酷くなることが多いので、部屋の中が乾燥しているようなら、加湿器などを利用して、適度に「加湿」することを意識するといいです。

症状を緩和するための対策

「自律神経の働きが弱まると、アレルギー症状が出やすくなる」といわれています。

「睡眠」が不足しているようなら、「十分に睡眠をとる」ことで症状が緩和することも。

また、自律神経の働きを高めるため、「適度に体を動かす」ことも効果があるとされています。

「タバコの煙」は、アレルギー症状を悪化させる要因になるといわれているので、喫煙している人には近づかないようにするのが無難です。

自身が喫煙をしている場合は、これを機に、禁煙に挑戦してみるのもいいかもしれません。

「タバコを吸いながら、アレルギー症状を緩和するのは難しい」といわれています。

動物性たんぱく質を摂りすぎると、アレルギー症状が酷くなるといわれているので、「肉類を控える」のも効果が期待できるかもしれません。

日本人にアレルギー体質の人が増えてきたのは、「食生活が欧米化したこと」が大きな要因だといわれていますが、アレルギー性の病気が増え始めた時期と、食生活が欧米化して動物性タンパク質の摂取が急激に増えた時期とが、ほぼ一致しているということも、このことを裏付けているといえそうです。

アレルギー治療に、特効薬はないといわれます。

「食生活」と「生活習慣」を変えていくことで、地道に「体質改善」を続けていくことが大切になりそうです。

「アレルギー性鼻炎」と「風邪」の見分け方

「鼻水」「鼻づまり」「咳」「痰」など、「アレルギー性鼻炎」の症状と「風邪」の症状とはよく似ているので、自分の症状がどちらの症状なのかよくわからないということもありますが、簡単にチェックする方法があります。

「アレルギー性鼻炎」なのか「風邪」なのかは、「鼻水」の「色」と「粘り気」で、見分けることができるといわれています。

「アレルギー性鼻炎の鼻水」は、「透明(ほぼ透明の白)」で「サラサラ」しています。

「粘り気がなくサラサラしていて、ちょっと油断するとタラッと垂れてくるような鼻水」が、「アレルギー性鼻炎の鼻水」の特徴とされています。

「風邪の鼻水」も、最初はサラサラしていますが、次第に「粘り気」が出てきて、色も「黄色」くなっていきます。

「いつまで経っても透明でサラサラした鼻水が出る」ようなら、「風邪」ではなく「アレルギー性鼻炎」の可能性が高いということになります。

鼻水の「色」と「粘り気」で、「アレルギー性鼻炎」なのか「風邪」なのかを、比較的簡単に見分けることができそうです。

まとめ

アレルギー性鼻炎の人が、「咳」や「痰」が止まらないと悩んでいた大きな原因は、「鼻水」と「鼻づまり」にあったというわけです。

「咳」や「痰」が止まらないのはとてもつらいことなので、対策をしっかりして、少しでも症状が緩和するようにしたいです。

アレルギー性鼻炎の症状は、「体の免疫力を高める」ことで、その症状を緩和する効果が期待できそうなので、「栄養バランスのとれた食事」「規則正しい生活リズム」が、症状緩和の最大の対策になるのかもしれません。

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