お寿司屋さんで、寿司を注文すると、ほとんどの場合、二貫でワンセットになっています。
回転寿司でも、たいてい一皿には、二貫のっています。
どうして、寿司の一皿は、一貫ではなくて二貫なのでしょう。
「江戸時代の風習」が起源
にぎり寿司が「二貫でワンセット」になっている由来については、いくつかの説があるようですが、「江戸時代の風習」に起源があるとする説が、有力といわれています。
にぎり寿司が登場したのは、文化・文政年間(1804~30年)の頃といわれていて、江戸の華屋与兵衛という人が、考え出したとされています。
当初の寿司は「おし寿司」でしたが、やがて、「握り飯」に「魚」をのせるようになり、次第に、江戸の人たちの心をつかんでいきます。
当時の寿司の大きさは、握り飯くらいの大きさで、それは「ひもを通した、穴あき銭一貫分(50枚)」とほぼ同じ大きさという、かなり、大きなものだったといわれています。
「穴あき銭一貫分」の大きさということから、にぎり寿司が「一貫」「二貫」と呼ばれるようになりました。
一つの寿司が、とても大きくて食べにくかったことから、食べやすいように、寿司を半分に切って「二つ」にして出すようになっていきますが、やがて「それなら、最初から二つに握った方がいい。」ということになり、握った寿司を「二つ」出すようになっていったといいます。
このことが、寿司が二貫ワンセットで出される起源になっているとされています。
戦後には、その傾向がより強くなっていき、今のようなサイズで、二貫ワンセットなっていったといわれています。
現在のにぎり寿司の「二貫でワンセット」のルーツは、江戸時代の風習にあったようです。