サイコロを振ったとき、それぞれの目が出る確率は、それぞれ「6分の1」。
数学なら、それで間違いはありませんが、市販されているサイコロでは、必ずしも、そうはならないといわれます。
サイコロの「面の重さ」の差
サイコロの表面の「目の部分」は、彫られて、くぼんだ状態になっています。
彫られた分だけ、重さは、軽くなりますが、それぞれの面が、同じように彫られているわけではないので、各面の重さも、全く同じではありません。
このため、重心の位置も、「微妙にずれる」といわれます。
重心の位置がずれるため、それぞれの目が出る確率も、ぴったり「6分の1」にはならないというのです。
具体的には、
「5」の目が出る確率が、一番高くて、
「5」の裏側の「2」の目が、最も出にくい
とされています。
よくでる目と、でない目の確率の差は、0.1%以下とされていますが、僅かですが、サイコロの出目の確率には、ばらつきがあるというわけです。
サイコロの「5」の目が出る確率が、最も高くなるのは、彫られた部分の重量が、最も大きくなる(→面の重さが、軽くなる)というのが、その理由です。
サイコロの「表面」と「裏面」の重さの差
「1」の目は、大きく彫られているので、彫った部分の重量は、「1」と「5」では、ほぼ同じになるといわれます。
一方、彫った部分の重量が、最も軽い(→面は、重い)のは、「5」の裏側の「2」になります。
「表面」と「裏面」の重さの差が、大きいほど、重心のズレも大きくなるので、「1」と「5」を比べると、最も重い面の「2」が下になる、「5」の方が、出る確率としては、高くなるといわれます。
「1の面」と「5の面」の重量は、ほぼ同じですが、それぞれの裏面の影響で、「1」ではなく「5」の目が出る確率の方が、ほんの少しだけ、高くなるというわけです。
ただし、これは、一般的に市販されているサイコロの話です。
カジノで使われているサイコロには、重心の偏りをなくす工夫が施されていて、市販のサイコロのようなばらつきは、ほぼ生じないといわれています。