「スカンクのオナラは強烈に臭い」というのは、よく知られていることです。
物凄く臭いものの例えとしてもよく使われる「スカンクのオナラ」ですが、どれくらいの臭さなのでしょうか。
スカンクの臭いニオイ
「スカンクのオナラが臭い」と思っている人が多いですが、実際のところは、「スカンクの肛門付近から放出される分泌液が臭い」というのが正確です。
スカンク以外にも、肛門の付近に分泌器官がある動物はたくさんいますが、スカンクは、その中でも特に臭いニオイを出す動物として知られています。
スカンクの臭いニオイの成分
スカンクの臭いニオイの原因は、「ブチルメルカプタン(ブタンチオール)」という成分です。
このニオイは、「にんにく、腐った卵、硫黄が混ざったような臭いニオイ」と表現されることもある、強烈に臭いニオイです。
同じチオール系のエタンチオールは、ギネスブックで、世界一臭い化合物として認定されています。
チオール系の臭いニオイは、その臭さから、ガス漏れを防ぐ目的でガスに混ぜられたりもしています。
いずれにしても、チオール系の成分「ブチルメルカプタン(ブタンチオール)」が含まれているスカンクの分泌液のニオイは、強烈な臭さであることは間違いありません。
スカンクのニオイの臭さ
スカンクの分泌液の臭さは、敵から身を守るために備わっているもので、霧状に噴射された分泌液は、3~5m先まで届くといわれています。
風に乗れば、1km以上先まで臭いニオイが広がっていくともいわれています。
この分泌液を浴びせられた動物は、その臭さに苦しみ、獲物を捕らえるために欠かせない嗅覚がきかなくなってしまうといわれていて、スカンクが多く生息している北アメリカ地域では、猛獣のピューマや熊などでも、スカンクを襲うことはほとんどないといわれています。
人間がスカンクの分泌液のニオイを吸い込むと、咳や吐き気、酷い場合には呼吸困難に陥ったり、目に浴びれば失明することもあるといわれるくらい、強烈な威力です。
その臭さは、数千倍に薄めても、人が嗅ぎ取ることができるくらいの臭さとされています。
スカンクの分泌液そのものが衣服や皮膚についた場合には、水で洗っても、臭いが消えることはありません。
衣服は処分するというのが、一番の対処法になりますが、体についた場合は、臭いの成分が皮膚などのたんぱく質と結合してしまうため、一ヵ月近くニオイが落ちず、強烈な臭いに悩まされることになります。
ちなみに、スカンクの臭いはトマトジュースで落とすことができるといわれたりもしますが、全く効果は期待できません。
ペット用のスカンク
ペットとして飼われているスカンクの臭いはどうしているか、気になるところですが、ペット用のスカンクは、臭いの原因となる肛門腺が取り除かれているので、臭いの心配はありません。
スカンクの寿命は5年程度といわれますが、強烈な臭いニオイとは裏腹に、つぶらな瞳とふわふわしたシッポが可愛いスカンクは、結構人気が高いペットです。
性格が臆病なため、攻撃的で威嚇するような行動をとることも多いですが、子供の頃からペットとして育てていけば比較的飼いやすいといわれています。
まとめ
スカンクの臭いニオイは、想像している以上に強烈ですが、スカンクがいつも臭いというわけではありません。
スカクンが臭いニオイを放つのは、敵に襲われそうになったりしたときに、自分の身を守るための最終手段といえます。
仮に、スカンクを見かけたとしても、急に近づいたりなどして刺激を与えなければ、臭いニオイを浴びせられることもないはずです。
スカンクの臭いニオイを考えれば、人間のオナラが可愛く感じられるかもしれませんね。