楽しみにしていた旅行も、車で出かけるとなると「乗り物酔い」に悩まされ、楽しさが半減してしまうこともあります。
しかし、乗り物に弱い人でも、自分で車の運転をするとなると、ほとんど乗り物酔いすることがなくなります。
どうして、自分で車の運転すると乗り物酔いをしなくなるのでしょう。
「目」と「頭」の感覚のズレ
車に乗ったときの乗り物酔いは、「動揺病」と呼ばれています。
人の耳は、体の「傾き」や「回転」なども感じますが、「車」「電車」「船」などの乗り物に乗っていると、連続的に「揺れ」の情報が耳に伝わっているといわれます。
この耳に伝わってくる「揺れ情報」の「刺激」と、目で見ている景色などの「視覚刺激」や、体が感じる「知覚刺激」などとの調和がとれなくなり、感覚にズレが生じて「乗り物酔い」が起こると考えられています。
普段は、「目で見ていること」と「頭が感じていること」は一致しているので、酔うことはありません。
しかし、車に揺られて「目」と「頭」の感覚がバラバラになると、脳は「不快」と判断するのだといいます。
これが、バランスを調整する「自律神経」に伝わると、「冷や汗」「頭痛」「吐き気」などの症状を引き起こすとされています。
一方、自分で車を運転していれば「車が次にどう動くか」を予測することができるので、「目」と「頭」の感覚がズレることも少なくなります。
このため、自分で車を運転している時には酔いにくいというわけです。
その他の要因
乗り物酔いの要因には、他にも「睡眠不足」「胃腸の状態」「不安感」などの「心理的」なものがあるとされています。
ちなみに、「睡眠不足」「空腹」「急ブレーキ、急発進」「車内での読書」の4条件が揃うと、多くの人が乗り物酔いをしてしまうといわれています。
気分が悪くなりそうだと感じたら、早めにシートを倒して目を閉じて、目に入ってくる情報をシャットアウトするといいようです。
出発の前の日は、しっかり睡眠をとって体調を整えておき、楽しい旅行ができるようにしたいですね。