「ウォッカ」と「ジン」の違いは?

「ウォッカ」と「ジン」、どちらも「スピリッツ」と呼ばれる「蒸留酒」です。

「蒸留酒」は、醸造酒を蒸留して造った、アルコール度数の高い酒です。

「ウォッカ」も「ジン」も、カクテルなどによく使われる酒ですが、「アルコール度数の高い無色透明の酒」という、よく似たイメージがあります。

「ウォッカ」と「ジン」は、どう違うのでしょう。

ウォッカ

「ウォッカ」は、ロシアやポーランドの特産で、「ライ麦」「大麦」「ジャガイモ」などに「麦芽」を加え、糖化・発酵させてから蒸留を繰り返して(精留して)造られます。

「ウォッカ」は、白樺の木炭をつめた「ろ過層」を通して除臭した「無色透明の酒」で、「アルコール度数は40~60%程度」です。

冷凍庫で冷やしてトロッとさせ、ストレートで飲むのがよいといわれますが、水のように「まろやか」で「クセが少ない」のが特徴とされます。

クセが少ないのでカクテルにもよく使われる「ウォッカ」ですが、「柑橘類」との相性がよく

・「オレンジジュース」で割った「スクリュードライバー」
・「ライムジュース」で割った「モスコーミュール」
・「グレープフルーツジュース」で割った「ソルティドッグ」

などが有名です。

当初「ウォッカ」は、ロシア語で「ズイズネニャ・ワダ(生命の水)」と呼ばれていましたが、その後、「ワダ(水)」が愛称形の「ウォッカ(おいしい水)」に転じたといわれています。

「ウォッカ」の本場・ロシアでは、アルコール度数の高いウォッカを水のように飲むことでも有名です。

ジン

一方の「ジン」は、オランダ産の酒で、「トウモロコシ」や「ライ麦」などを発酵させ、「ネズの実(ヒノキ科の木の実)」を入れて香味をつけて蒸留して造られる「蒸留酒」です。

もともとは、オランダで「薬用酒」として造られていたといわれていて、「オランダジン」「ダッチジン」とも呼ばれます。

「オランダジン」に対して、穀類を発酵させて精留してから「ネズの実」や「香科植物」を混ぜて再度蒸留したものは、「ロンドンジン」「ドライジン」と呼ばれますが、こちらが、現在一般的に「ジン」と呼ばれています。

「無色透明」の「ジン」は、「アルコール度数が40%前後」、「松やにの香りといわれる独特の風味」があって、主に「カクテルのベース」として使われる「ジン」ですが、

・「トニックウォーター」で割った「ジントニック」
・「ライムジュース」で割った「ギムレット」
・「ベルモット」で割った「マティーニ」

などが有名です。