「絹ごし豆腐」と「木綿豆腐」とでは、同じ豆腐でもだいぶ食感が違いますが、この食感の違いはどこから生まれてくるのでしょう。
文字どおり「絹」でこしたか「木綿」でこしたかによる違いなのでしょうか。
絹ごし豆腐
「絹ごし豆腐」は、穴の空いていない容器に濃いめの豆乳を入れて、そのまま固めて作られています。
「絹ごし」という名前は、「絹でこしたような食感」ということから名付けられたといわれますが、「絹ごし豆腐」は、絹でこしているわけでも製造の過程で絹を使っているわけでもありません。
容器に入れて固めて作られています。
絹ごし豆腐は、食感はなめらかですが、味はやや薄くなります。
木綿豆腐
「木綿豆腐」は、たくさんの穴の空いた容器の底に木綿を敷き、そこに豆乳を流し込んで作られています。
こちらは、まさに「木綿」を使って豆腐が作られていて、上に重しを乗せて穴から水分を押し出して固めていきます。
「木綿豆腐」についている「布目」は、敷いていた「木綿の型」というわけです。
木綿豆腐は、絹ごし豆腐に比べると食感はやや硬めで崩れにくく、味は濃いです。
栄養価
「絹ごし豆腐」と「木綿豆腐」を比べると、「栄養価」についても若干の違いがあります。
「絹ごし豆腐」は、水溶性の「ビタミン」や「カリウム」が多く含まれているのに対して、
「木綿豆腐」は、豆乳が凝縮されているので「たんぱく質」「カルシウム」「鉄分」が多く含まれているといわれます。
ただ、そんなに大きな違いはないようです。
向いている料理
「絹ごし豆腐」は、滑らかな食感なので、「冷奴」「味噌汁」「スープ」などに向いているといわれ、
一方の「木綿豆腐」は、しっかりとした固さがあるので、「煮る」「炒める」「揚げる」などの調理に向いているといわれます。
料理によって「絹ごし豆腐」と「木綿豆腐」を上手に使い分けると、一層美味しく豆腐料理が楽しめそうです。