「標高の基準」は「国会議事堂」にあった!

日本一高い山「富士山」の標高が「3,776m」というのは、よく知られています。

山の高さをあらわすのに「標高〇〇m」というような言い方がされます。

「標高」と同じように、高さを表す言葉に「海抜」がありますが、「標高」も「海抜」も、「平均海水面」を「0メートル」とした時の高さを表しています。

日本水準原点

「標高」も「海抜」も、「平均海水面」からの「高さ」を表しますが、

「山の高さ」「土地の高さ」「一般的な地理上の高さ」などを表すときには「標高」
海の近くで「津波」や「高潮」の災害対策のときなどには「海抜」

が使われることが多いという印象があります。

「平均海水面」は、日本では「東京湾」が基準にされています。

しかし、「満潮時」と「干潮時」とでは「海面の高さ」が違うので、どの高さが、基準になるのかを、決めておかなければなりません。

そこで定められたのが、東京湾の平均海面を基にした「日本水準原点」です。

国会議事堂に設置

「日本水準原点」は、「国会議事堂」の前庭にある「神殿風の建物」に収められていて、原点の「標高」は「24.3900メートル」とされています。

設置された当初は、標高「24.5メートル」でしたが、1923年(大正12年)の「関東大震災」による地殻変動で「24.4140メートル」に変更され、2011年(平成23年)の「東日本大震災」以降に、現在の「24.3900メートル」になりました。

日本の「立法の中心地」の「国会議事堂」は、「高さの中心地(基準地)」でもあったというわけです。