国道は、文字どおり「国が管理する道路」です。
重要な幹線道路なので、「道幅が広くて、距離も長い」というイメージがあるかもしれませんが、実際には、1kmにも満たない国道もいくつかあります。
一番短い国道
日本で一番短い国道は、「全長187m」の「国道174号」です。
国道174号は、神戸港と神戸市中央区を通っている国道2号とを結んでいます。
距離は短くても、神戸港からの物流のためにはなくてはならない、とても重要な道路といわれています。
この他にも、
岩国空港と岩国市麻里布町を通る国道2号とを結んでいる「全長360m」の「国道189号」、
東京都港区芝から東京港方面にのびる「全長480m」の「国道130号」
などの、短い国道があります。
一番長い国道
反対に、日本で一番長い国道は、「全長740km」の「国道4号」です。
国道4号は、東京都の日本橋と青森県青森市とを結んでいて、関東と東北とを結ぶ「大動脈」になっています。
この国道4号は、江戸時代の「日光街道」と「奥州街道」にあたる道路で、当時から、政治、経済、文化などのための重要な道路でした。
次に長い国道は、「全長638km」の「国道9号」、「全長562km」の「国道1号」と続きます。
ユニークな国道
階段国道
青森県の津軽半島を通る「国道339号」には、車が通ることができない「階段国道」と呼ばれる区間があります。
上下の標高差が約70mある区間を、約360段の「階段」で結んでいます。
この区間の全長は約300mほど。
ただ、この階段国道には、並行して村道が整備されているので、階段国道を通らなくても、車で上まで行くことが可能になっています。
海上国道
構造物としての道路がない「海の上の区間」が、国道として指定されている場合もあります。
北海道と青森県とを結ぶ「国道279号」と「国道280号」、
愛媛県と大分県とを結ぶ「国道197号」、
鹿児島市-種子島-奄美大島-那覇市を結ぶ「国道58号」
などがそうで、全国には、20ヵ所以上の区間があるといわれます。
この「海の上の区間」は、フェリーで結ばれているところがほとんどです。
車が通れない国道があるというのは、驚きです。