香水には「オナラの成分」が含まれている?

体や衣服につける、オシャレアイテムの「香水」。

そんな香水に、「オナラの成分」が入っていると聞くと、驚いてしまいます。

いい香りの「香水」と、不快な臭いの「オナラ」。

全く正反対の「におい」のようにも感じますが、実は、そうでもないようです。

薄めると「いい香り」

それぞれの「におい」には、共通の成分が含まれていて、その成分の「濃淡」によって、全く異なった「香り」になるといわれています。

「におい」が、強いときには不快な刺激臭も、薄めることで、いい香りになるものも少なくないといいます。

例えば、「インドール」という物質は、たんぱく質の成分が、腸内細菌で分解することで作られる、「ふん臭」にも例えられるような「悪臭」です。

また、「スカトール」という物質は、「スカンクの臭い」でも知られていて、1リットル中に、10億分の4ミリグラムあるだけで、強烈な「悪臭」がするといわれています。

しかし、「インドール」や「スカトール」は、「香水の原料には、欠かせない物質」といわれます。

「インドール」は、アルコールで0.0001%にまで薄めると、クチナシなどの「花の香り」のようになり、
「スカトール」は、他の香りを深めるために、香水には、欠かせない存在になっているといいます。

他にも、濃いときには、靴下の嫌な臭いがする「酪酸(らくさん)」は、薄めると「果実の香り」に、
濃いときには、古紙の臭いがする「バニラ」の成分は、薄めると、アイスクリームの「バニラの香り」に変わるといいます。

「におい」は、濃度や混ぜるものなどによって、全く違った香りに変身するという、実に、不思議なもののようです。