夕立の後などに、道端などで見かけることがある「ナメクジ」。
「何となく怪しげな生き物」という印象を持つ人もいるようです。
ナメクジは、日中は、暗く湿気のあるところに潜んでいて、日差しが弱くなってくると、活動を開始するといわれます。
昔から、農家では、「ナメクジ」は、農作物を荒らす「害虫」として嫌われていて、対策には、手を焼いていたといわれています。
「溶けている」のではなく「縮んでいる」
子供のころ「ナメクジに塩をかけると溶ける」という話を聞いて、本当に、塩をかけたことのある人も、いるのではないでしょうか。
実際、ナメクジに塩をかけると、「溶けていく」ように見えますが、あれは、溶けているわけではないのだといいます。
ナメクジの体は、ほとんどが水分で、体皮がとても薄いので、塩などの「吸水性の高い」物質に触れると、浸透圧の関係で、体内の水分が、体外に吸いだされてしまい、縮んでしまうといわれます。
漬物を漬ける際には、塩を使って野菜の水分を抜きますが、あれと同じ原理です。
このことを知らずに見ていると、ナメクジが「溶けている」ように見えますが、塩をかけられたナメクジは、「溶けている」のではなくて「縮んでいる」というわけです。
塩の量が少量の場合は、縮んでいるだけなので、しばらくして水分を吸収すると、復活しますが、大量の塩をかけると、死んでしまうのだといいます。
ナメクジの「駆除」を目的とするときには、たっぷりと塩をかける必要があるといわれます。
砂糖でも縮む
「砂糖」も塩と同じで、吸水性が高いので、同じように水分が出ていって、ナメクジは、縮んでしまうといわれます。
しかし、砂糖は、塩と違って浸透圧が低いので、塩と同じようにはいかないといいます。
砂糖の場合は、塩の約5.5倍の量をかけないと、同じ効果が得られないといわれています。
ナメクジの「駆除」が目的なら、砂糖を使うのは、ちょっともったいない気がします。
ちなみに、「小麦粉」や「片栗粉」をかけても、同じように縮んでしまうといわれています。