タイヤの寿命年数は?交換の目安となる使用年数と走行距離

サマータイヤ

「タイヤ」は、車が地面と接している唯一のパーツです。

車の「走る」「止まる」「曲がる」などの力は、全て「タイヤ」から地面に伝えられます。

車の性能をフルに発揮するために、タイヤが果たしている役割はとても大きいです。

安全に走行するためにも、タイヤは、常に良い状態にしておきたいです。

タイヤの状態をチェックするのは、そんなに難しいことではないので、要領さえわかれば、簡単に自分でチェックすることができます。

タイヤの寿命(ノーマルタイヤ)

一般的に、「ノーマルタイヤ(夏タイヤ)」と呼ばれている「タイヤの寿命」の目安は、使用年数で5年前後走行距離で4~5万km程度といわれています。

これを超えてタイヤを使用していると、安全に走行できない可能性が高くなってきます。

ただ、使用年数の5年前後、走行距離の4~5万km程度というのは、あくまでも目安なので、走行の仕方、走行する環境、ガレージの環境などによって、タイヤの溝の減り具合やタイヤのひびの入り具合など、タイヤの劣化のスピードにも差がでてきて、タイヤの寿命も大きく変わってきます。

タイヤの溝の減り方は、「急発進、急ブレーキ、急ハンドルの多寡」「タイヤの空気圧の高すぎ、低すぎ」「車の重量」などでかなり変わってくるといわれますし、タイヤのひび割れに影響を与える紫外線や酸性雨の影響は、ガレージの屋根の有無などでも大きく変わってくるといわれます。

それぞれの環境や条件によってタイヤの寿命も違ってくるので、一概に、タイヤの寿命は「使用年数〇年」「走行距離〇km」ということは難しいようです。

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タイヤの寿命の見極め方

タイヤの寿命の条件を一言で言い表すのは難しいですが、タイヤの寿命を見極める、いくつかの簡単なチェックポイントがあるので、それらをチェックすれば、ある程度は、自分でタイヤの交換時期を判断することができます。

チェックするポインは、以下の4つ。

・タイヤの使用年数
・タイヤの溝の深さ
・タイヤのひび割れ
・タイヤの変形

これらは、すべて誰でも目視で確認できることなので、チェックするポイントさえ知っていれば、比較的簡単に、自分でタイヤの寿命を見極めることができます。

タイヤの使用年数

一般的に、「タイヤの寿命」といわれている「使用年数」は「5年前後」といわれます。

タイヤはゴムでできているので、走行距離がそんなに長くなくても、4~5年程度使っていると経年劣化が目立ち始めます。

タイヤには、製造された時に、ひび割れなどを防ぐために油分が入れられていますが、それも時間が経つと次第に抜けていき、ゴムも硬くなって傷みやすくなっていきます。

特に、青空駐車の場合は、タイヤの劣化も早くなるといわれます。

また、中古のタイヤを使用している場合は、「タイヤの製造年月日」の確認も忘れずに。

「製造年月日」は、タイヤの側面に「4桁」の数字で記載されています。

「後の2桁」がそのタイヤが製造された年の下2桁を、「前の2桁」が製造された年の週数を表しています。

例えば、「2512」と記載されていれば、「2012年の25週目」に製造されたタイヤということになります。

製造年月日が古いタイヤの場合は、一見、溝も十分な深さがあって大丈夫そうに見えても、実際はゴムの劣化が進んでいる可能性が高いので、製造されてから5年以上経過しているような場合には、早めの交換が必要になりそうです。

タイヤの溝の深さ

一般的に、新品のタイヤでは、7~9ミリ程度の溝の深さがありますが、法令では、車のタイヤの「溝の深さ」は「1.6mm以上」と定められています。

これよりも溝が浅くなると、そのタイヤは使用してはいけないことになります。

1.6mmの溝の深さをチェックするためにつけられているのが、タイヤの側面の接地面の境目あたりにある「△」マークです。

この△マークをたどっていくと、溝の中に「スリップサイン」と呼ばれる、少し高くなったところがあります。

この高さが1.6mmなので、スリップサインがタイヤの表面にでてきて溝がなくなってしまったら「タイヤの寿命のサイン」です。

スリップサインがでてくる状態になると、タイヤの性能はかなり低下していて、コーナーでのグリップ性や雨の日の走行などでは、かなり不安がでてくるといわれています。

タイヤの溝の深さが「2mm~3mm程度」になった頃に交換するのが無難だともいわれます。

ちなみに、タイヤごとに溝の減り具合が違っているような場合には、タイヤをローテーションさせるなどして、溝の深さが均一になるようにすれば、全体的にタイヤを長持ちさせることができます。

スリップサインが現れる走行距離

タイヤの寿命のスリップサインが現れる走行距離は、どれくらいでしょう。

一般的には「5,000km走ると、タイヤの溝が1mm減る」といわれているので、これがある程度の目安になります。

しかし、これは運転の仕方や道路環境などによって、大きく違ってくるといわれます。

急発進や急ブレーキを多用した場合は、そうでない場合と比べると、当然タイヤの劣化は早くなります。

また、タイヤの質も影響していて、グリップ性を重視したタイヤは、一般的なタイヤよりも劣化が早い傾向にあるといわれます。

タイヤの使用状況やタイヤの質、走り方などにもよるので、一概にはいえませんが、新しいタイヤの溝が8mmあって、5,000kmの走行で溝が1mm減るとすれば、「3万2千km程度」走行した時点で1.6mmのスリップサインが現れることになります。

年間2万km走る車なら約1年半、年間1万kmなら約3年でスリップサインが現れるという計算になります。

タイヤの使用状況などによって、タイヤの摩耗具合(減り具合)は大きく変わるので、あくまでも目安ですが、走行距離が3万kmを超えたら、タイヤ交換のことを考え始める時期といえそうです。

タイヤのひび割れ

タイヤを使っていると、次第に、側面に細かい「ひび割れ」が見られるようになります。

細かいひび割れがつながって大きなひび割れになり始めたら、「タイヤの寿命のサイン」です。

これくらいの状態になると、ゴムが硬くなってグリップ力が低くなり滑りやすくなっているので、ブレーキをかけても止まりにくくなるなど、安全な走行に支障をきたすこともあるといわれます。

高速走行では、バースト(破裂)をおこす危険性も高くなってきます。

タイヤの側面はゴムが薄くなっているので、ひび割れが大きく深くなってしまう前に交換する必要があります。

タイヤは、太陽光や風雨にさらされるという、過酷な状況で使われているので、ある程度の年数が経過すると、タイヤの溝は十分にあっても、経年劣化のためにひび割れが出てくるようになるといわれます。

車の使用状況や保管場所などにもよりますが、タイヤを交換してから「4~5年以上」経過しているようなら、ひび割れが出てくる可能性が高いようです。

タイヤの摩耗具合とあわせてひび割れの状態をチェックしてみて、ひび割れが目立ち始めたら、走行距離がそれ程長くなくても、早めに交換することを検討する必要がありそうです。

タイヤの変形

強度を維持するために、タイヤの中にはワイヤーが入っていますが、このワイヤーが切れることがあります。

「ピンチカット」と呼ばれますが、ワイヤーが切れると、空気圧に耐えられなくなり、タイヤの側面が部分的に盛り上がったり、たわんだりするといわれます。

この状態になると、いつバーストしてもおかしくないので、すぐにタイヤを交換する必要があります。

街乗りはタイヤの劣化が早い

タイヤは、ハンドルをきる回数が多かったり、Stop&Goが多かったりすると、劣化するのが早くなるといわれます。

タイヤの劣化=走行距離と思われがちですが、高速道路などのまっすぐな道を走るよりも、交差点でハンドルを切ったり、車庫入れでハンドルを回したりする方が、タイヤの劣化は早く進むといわれています。

買い物などで、街乗りを中心に使っている場合は、信号待ちでのStop&Goが多かったり、頻繁に右折や左折を繰り返すなどして、思っている以上にタイヤの劣化が進んでいることもあるので、注意する必要がありそうです。

ミニバンや軽は前タイヤが劣化しやすい

最近のミニバンや軽は、前側に重量が偏っている車が多く、前後の重量比でいうと、前:後=7:3 程度になっているといわれています。

また、走る時も止まる時も前のタイヤを使うので、前タイヤに熱負担が多くかかります。

重量負担と熱負担で、前タイヤの劣化が早くなるので、タイヤのローテーションなどのメンテナンスをしていないと、1~2年で使えなくなってしまうこともあるといわれます。

ミニバンや軽の場合は、特に、前タイヤの劣化に注意が必要です。

タイヤの偏摩耗を防ぐローテーション

それぞれのタイヤへの負荷は、車の重量バランスや運転の仕方、路面状況などによって変動するといわれます。

特に前輪駆動の車(FF車)は、前タイヤに多くの負荷がかかるため、後タイヤに比べて前タイヤの摩耗の度合いが高いことが多いですが、タイヤの片側だけが極端に摩耗したり、中央部分の摩耗が激しかったりするなど、それぞれのタイヤの減り方が偏っている場合もあります。

タイヤの偏摩耗は、適宜タイヤのローテーション(前後のタイヤの入れ替え)を行うことで、かなり防ぐことが可能になります。

ローテーションの時期は、新品のタイヤからの走行距離が「5,000km程度」が一つの目安になるといわれます。

4つのタイヤが全て同じサイズの場合は、前タイヤと後タイヤを組み替えるのが基本で、後右タイヤは前左タイヤに、後左タイヤは前右タイヤにローテーション。

タイヤをローテーションすることで、かなり偏摩耗を防ぐことができますが、タイヤが適正な空気圧になっていないことも偏摩耗の原因になるので、日々のタイヤの点検・管理もタイヤの寿命を長くするにはとても大切です。

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タイヤの寿命(スタッドレスタイヤ)

一般的なノーマルタイヤのほか、冬用タイヤの一つ「スタッドレスタイヤ」があります。

「スタッドレスタイヤ」は、積雪路や凍結路などを走行する際に使われるタイヤですが、一般的なノーマルタイヤとは、ゴムの質が大きく異なっています。

スタッドレスタイヤのゴムは、冬の過酷な状況でも性能が発揮できるよう、低温でもしなやかさを保つことができ、滑りの原因になる水の膜を除去する工夫が施されているといわれます。

スタッドレスタイヤの溝

スタッドレスタイヤの溝には、スリップサインのほかに「プラットホーム」と呼ばれる目印があります。

プラットフォームは、タイヤ側面の「⇒(矢印)」の指し示す先の接地面にあります。

新品のスタッドレスタイヤの溝の深さは、10mm前後のものが多いですが、プラットホームは新品時の溝の高さの約50%の高さになっています。

新品時10mmのスタッドレスタイヤなら、約5mmの高さということになります。

プラットホームが現れると、そのタイヤは、スタッドレスとしての効果を十分に発揮することができなくなってしまうといわれます。

ただ、「溝の深さ」だけで見ると、プラットホームが現れたとしても、スリップサインが現れるまでは、一般的なタイヤとしてなら使用できることになります。

「スタッドレスタイヤ」としての、溝の深さの寿命の目安が「プラットホーム」
「ノーマルタイヤ」としての、溝の深さの寿命の目安が「スリップサイン」

といえます。

とはいっても、プラットホームが現れたスタッドレスタイヤは、ゴム質の劣化も進んいることが多いので、「溝の深さ」だけでなく「ゴム質」もよく見て、交換するかどうかの判断をする必要がありそうです。

スタッドレスタイヤの使用年数・走行距離

スタッドレスタイヤは、氷上でも滑らないよう、氷の面にゴムが食い込んでいくように非常に柔らかい素材で作られています。

新品時が最も柔らかい状態ですが、ノーマルタイヤ同様、時間が経つと次第に固くなっていきます。

スタッドレスタイヤの使用年数の目安は、3~4年程度といわれていて、一般的には、ノーマルタイヤの使用年数よりも短くなります。

走行距離についてもノーマルタイヤより短く、走り方や走行条件で大きく変わってきますが、12,000~15,000km程度走行すると、プラットホームが現れることが多いといわれています。

また、スタッドレスタイヤの特徴の一つに「ゴム質の柔らかさ」がありますが、溝は十分に残っていても、ゴムが固くなって、ひび割れが目立つような場合は、スタッドレスタイヤとしての性能が低下していて、走行時の危険性が高まってしまいます。

タイヤチェックの際には、溝の深さのほか、ゴムの柔らかさにも十分に注意する必要がありそうです。

ノーマルタイヤ→スタッドレスタイヤの交換時期

冬になると、突然、雪道を走らなければならなくなることもあるので、早めに、スタッドレスタイヤに交換しておくと安心です。

雪の予報が出た翌日などは、交換する人が殺到することも多いので、スムーズに交換するのが難しくなることもあります。

雪が降り始める時期は、それぞれの地域によって異なりますが、タイミングとしては、肌寒くなってきて「しばらくしたら雪が降ることがあるかもしれない」と感じるようになったら、交換を考え始める時期ともいえます。

天気予報で「雪」マークがつくようになってからでは、少し遅すぎかもしれません。

突然の雪となると、交換する人が殺到して店が混み合い、在庫がなくなってしまうということも少なくありません。

スタッドレスタイヤはゴムが柔らかいので、ノーマルタイヤに比べると、乾いた路面では削れやすいといわれます。

しかし、最近では、乾いた路面での走行性を向上させた長寿命な製品も増えてきているので、早めに交換しても走行性に影響することは少なくなってきているようです。

雪が降らない地域でのスタッドレスタイヤへの交換

スタッドレスタイヤは、もともと、雪の上や氷の上での走行性能を意識したタイヤなので、乾いた路面では、カーブを曲がるときなどに「ふらつき」を感じたり、トレッドパターンが細かいために「走行音がうるさい」という問題がありました。

しかし、最近では、こうしたカーブでの旋回性能や、走行時の静音性は、かなり向上しているといわれます。

年間を通して全く雪が降らないという地域もありますが、雪は降らなくても、路面が凍結するということは、そんなに珍しいことではありません。

また、冬場は路面温度が低くなるため、ノーマルタイヤでは、本来のグリップ力を発揮できないということもあります。

こんな時には、スタッドレスタイヤが強い味方になってくれます。

都心部などでも、1月頃になると、雪の降る日がでてくるので、12月に入った頃には、スタッドレスタイヤへの交換を考るといいかもしれません。

交換する際には、スタッドレスタイヤの早期購入割引などを実施している店舗もあるので、早い時期に交換する場合は、キャンペーン実施の有無やその時期などを調べてみるのもいいかもしれません。

タイヤのサイズ

タイヤを交換する場合には、自分の車のタイヤのサイズを知っておく必要があります。

タイヤのサイズは、タイヤの側面に書かれています。

例えば「215/65 R 16 91 H」と書かれている場合、それぞれの意味は次のとおりです。

215:タイヤの幅(ミリメートル)
65:扁平率(タイヤの断面の高さと幅の比率)
R:ラジアル(ラジアルタイヤであるということ)
16:リム径(ホイールのリム径(タイヤの内経))
91:ロードインデックス(タイヤの最大負荷能力の指数)
H:速度記号(タイヤが走行できる最高速度の記号)

タイヤの側面のほか、運転席側のドアを開けた前部座席と後部座席の間にある柱(Bピラー)の下の方にも、タイヤのサイズが書かれた表が貼られているので、これでタイヤのサイズを確認することもできます。

自分の車のタイヤのサイズをしっかりと把握しておけば、車に合うタイヤの中から、自分の求める条件に合ったタイヤを選びやすくなります。

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