車で出かけた時に利用することが多い「コインパーキング」。
いろいろな「コインパーキング」がありますが、実際利用する際、選択の基準になる大きなポイントは、時間あたりの「駐車料金」です。
できるだけ「安いコインパーキング」に駐車したいですが、よく見ると「最大料金」が設定されているコインパーキングもあります。
「コインパーキング」は、「20分毎に100円」「30分毎に200円」というように、「時間単位で課金」されるのが一般的ですが、「1日最大1,500円」「24時間最大2,000円」といった「最大料金」を設定しているパーキングもあります。
コインパーキングの最大料金
「コインパーキング」に「最大料金」が設定されている場合は、時間単位で加算される料金が最大料金に達すると、それ以上は加算されないので、長時間駐車する際には割安になります。
長時間駐車する利用者にとって「最大料金」は有難いシステムですが、この最大料金がトラブルの原因になってしまうこともあります。
その理由は、最大料金の適用に関しては「1回限り」「1日限り」などの「条件」が設けられていることが多いからです。
1日最大1,500円のパーキングに3日駐車して20,700円?
例えば、「1時間毎400円、1日最大1,500円(1回限り適用)」という条件のコインパーキングに3日間駐車した場合の料金はどうなるでしょう。
(誤)4,500円(1,500円×3日)
(正)20,700円(1日目1,500円 + 2日目9,600円(400円×24時間) + 3日目9,600円(400円×24時間)
このコインパーキングでは、「最大料金の適用が1回限り」なので、「1日目」は料金が1,500円になった時点で加算がストップしますが、日付が変わった「2日目以降」は通常の加算が行われ、48時間分の料金を加算して請求されるというわけです。
最大料金の適用条件
コインパーキングの看板では、「1日最大○○○円」などの表示が大きくされ、「1回限り適用」などの適用条件は小さい文字で書かれていることも多いです。
このため、「1日最大○○○円」の印象だけが強く残ってしまい、最大料金が繰り返して適用されると勘違いしてトラブルになってしまうことが多いというのが現状のようです。
トラブルが多いことから、2017年12月25日に消費者庁から「時間貸し駐車場の料金表示について」が発せされ、その中で「最大料金とその適用条件は両方が正しく認識される必要があり、最大料金の適用に制約条件がある場合には、当該適用条件は最大料金の直下などに明瞭に記載される必要がある。この場合、文字の配色や最大料金の記載と比べて十分に視認できるだけの文字の大きさ及び適切な方法で表示されることが求められる。」とされています。
要するに、最大料金の適用条件は、最大料金の直下などのわかりやすい場所に、十分に認識できる大きさの文字で記載するようにということです。
この通知を受けて、最近の看板では、以前に比べて最大料金の適用条件が認識しやすくなっているものが多くなっていますが、適用条件がわかりにくい看板も、まだまだ多くあるようです。
最大料金は特例
「コインパーキングの料金」は「時間単位の課金」が基本で、「最大料金の設定」は「特例」と考えて、「特例」には必ず「適用条件」があるので、その「適用条件」をしっかりと確認することが大切になります。
適用条件の表示例をいくつか紹介しておきます。
・1回限り
・当日24時まで
・駐車後24時間以内
・数日にわたる場合は初日のみ最大料金適用
・最大料金の適用は1回限り
・最大料金 駐車後24時間
・当日1日最大料金
・繰り返し適用 など
上記のうち、「繰り返し適用」だけが「2日目以降も最大料金が適用される」ことになります。
長時間駐車する場合には、「繰り返し適用」となっていれば安心できそうですが、この場合でも「最大で48時間」の制限をしているコインパーキングも多いようです。
条件が不明確な場合は、連絡先に問い合わせてみる必要があるかもしれません。
最大料金の一般的な2つのタイプ
・当日のみ最大料金:駐車した当日のみ最大料金が適用され、日付が変わると通常の課金となる。(例:当日最大料金、1日最大料金)
・時間内限定の最大料金:一定の時間内のみ最大料金が適用され、所定の時間を超えると通常の課金となる。(例:○:○○~○:○○最大料金、駐車後○○時間最大料金)
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最大料金の適用条件を確認せずに、長時間コインパーキングに駐車していると、予想外の高額な駐車料金を請求されるというトラブルにもつながりかねません。
コインパーキングに長時間駐車する際には、小さい文字で書かれているかもしれませんが、最大料金の適用条件は必ず確認して、トラブルが起こらないように十分注意する必要がありそうです。