疑心暗鬼(ぎしんあんき)
「疑心暗鬼」の意味
疑って物事を見ると、なんでもないことでも怪しく見えるということ。
「疑心暗鬼」の語源・由来
「疑心暗鬼」の語源は、「列士」説符にある、以下の故事が由来になっています。
ある人が、持っていた斧を失くしてしまいました。
誰かに盗られたのではないかと考えていると、どうも隣の家の息子が怪しいと思いはじめました。
出会ったときも何となく様子がおかしいし、話をしていてもどこかおどおどしている。
「きっとあの息子が盗んだに違いない。」と確信していました。
それから何日か経って、以前に行ったことがある谷間に行ってみました。
すると、そこで失くした斧を見つけたのです。
よくよく考えてみると、自分がそこに置き忘れていたのでした。
斧を見つけたあとで隣の息子と会って話をしましたが、おかしな様子は全く感じられませんでした。
そして、それ以降もおかしな様子は全くありません。
結局自分の先入観で、怪しくない者まで怪しく見えていたのです。
疑いの心を持って恐れていると、暗闇の中にいもしない鬼を見ることもあるのです。