大事な会議や試合などの前に、緊張して何度もトイレに行きたくなって困ってしまうことがあります。
強い緊張状態になると、さっきトイレに行ったばかりなのに、またトイレに行きたくなるということがありますが、こんな時には、トイレに行っても、ほとんど尿はでません。
緊張すると、尿がたまっていなくても「トイレに行きたくなってしまう」のは、どうしてなのでしょう。
緊張感によるストレス
「尿意」を感じるのは、膀胱に尿がたまって膀胱壁が伸び、その信号が知覚神経を通って脳に伝わったときとされています。
信号をキャッチした脳の「排尿中枢」から指令が出ると、尿道が開き膀胱が縮むことで、たまっていた尿が「排尿」されます。
「トイレに行ったばかりなのに、またすぐに尿意を感じる」というのは、「緊張」によって脳が強いストレスを受けて「神経過敏」になり、「排尿中枢」が膀胱のわずかな変化も感じとってしまうからといわれています。
本来なら、排尿の指令は「膀胱から信号を受けた後」に出されますが、脳がストレスを受ると「膀胱から信号を受ける前」に、膀胱に指令を送ってしまうといわれます。
指令を受けると「膀胱が収縮」するので、尿がたまっていないのに「尿意を感じ」て、トイレに行きたくなるというわけです。
こんな時は、尿がたまっているわけではないので、トイレに行っても尿はほとんど出ません。
多くが一過性
「緊張してトイレに行きたくなる」というのは、多くの場合は、強い緊張状態のときに起こる「一過性」のものとされます。
ただ、「ストレスが続く」と、それほど強く緊張しなくても、尿意を感じるようになることもあるといわれます。
膀胱は「心臓の鏡」ともいわれるほど、心理的な動揺の影響を受けやすい「デリケートな器官」といわれます。
膀胱を過度に刺激しないためにも、できるだけリラックスできる時間をつくるようにして、ストレスを発散するようにしたいです。