ペットの犬を連れて散歩している飼い主の顔を見てみると、その顔つきが、連れている犬によく似ているということがあります。
大好きなペットが自分に似ているというのは、飼い主にとっては、とても嬉しいことかもしれませんが、「子どもが、親に似る」ように、「ペットが、飼い主に似る」ということはあるのでしょうか。
ペットと飼い主
「ペットが、飼い主に似る」ということは、全くないというわけではないようです。
アメリカのカリフォルニア州立大学から、次のような研究結果が発表されているといいます。
「ペットの犬」と「飼い主」とを別々に撮影して、それぞれを学生に提示し、「どの犬」と「どの飼い主」とが「ペア」なのかを当てさせたところ、「高い確率」で言い当てることができた、という結果が得られたといいます。
日本でも、関西学院大学の研究チームから、同じような結果が発表されているといいます。
「飼い犬」と「飼い主」の顔写真を別々に撮影して、「正しい組み合わせ」と「間違った組み合わせ」を作成し、学生に見せたところ、こちらも「正しい組み合わせ」を「高い確率」で言い当てることができたといいます。
飼い主は自分に似たペットを選ぶ
「飼い主」と「ペット」の顔が似ているのは、繰り返して接することで「印象」や「好意度」が高まる「単純接触効果」があるからだと考えられています。
「人は、見慣れたものに好感を抱く」傾向があるので、ペットを飼う時にも、「自分の顔とよく似たペットを選択している」のではないかというのです。
ペットを選ぶ際には、実際に「自分に似た外見のペットを選ぶ」傾向が見られるのだといいます。
犬を選ぶ場合、
「髪の長い女性」は「耳の長い犬」を、
「ショートヘアの女性」は「耳の短い犬」を、
「ちょっと太めの女性」は「ポッチャリめの犬」を
選ぶ傾向が強いといわれています。
「ペットが、飼い主に似てくる」というより、「飼い主が、自分に似たペットを選んでいる」ということなのかもしれません。
飼い主が、「無意識のうちに、自分に似たペットを選ぶ」傾向が強いのだとすれば、「このペットは、ちょっと甘えん坊だなぁ。」と感じたら、ひょっとすると、その飼い主自身が「甘えん坊」なのかもしれません。