「店」や「劇場」など、「本来なら、たくさんのお客さんで賑わうはずの場所がさびれている状態のこと」を、「閑古鳥が鳴く」といいますが、この「閑古鳥」とは、一体どんな鳥なのでしょう。
実在する鳥なのでしょうか。
「閑古鳥」=「カッコウ」
「閑古鳥」は、「カッコウ」の別名とされています。
「カッコウドリ」がなまって「カンコドリ」になり、これに「閑古鳥」という漢字があてられたといわれます。
しかし、どうして「カッコウが鳴く」ことが、「さびれた様子」を表すことになるのでしょう。
昔、カッコウは、「呼子鳥(よぶこどり)」などとも呼ばれていて、「人を呼ぶような鳴き方をする鳥」とされていました。
このことが、「商売が流行らずに店や劇場がさびれた様子」のことを、「閑古鳥が鳴く」というようになったことに関係しているといわれています。
本来ならお客さんがいるはずのところに人がいないので、人を呼ぶようなカッコウの鳴き声が、もの寂しく聞こえるということから、「閑古鳥が鳴く」といわれるようになったといわれます。
世界での「カッコウ」のイメージ
日本では寂しいイメージのある「カッコウ」ですが、
「ノルウェー」では「幸運を運ぶ鳥」とされていて、「木の下にいる間に、その木でカッコウが鳴くと3つの願いがかなう」といわれています。
また、「ドイツ」では、カッコウは「春を告げる幸運の鳥」とされ、「その初音を聞いたときに財布をたたくと、お金に不自由しない」とされているといわれます。
良いイメージがある反面、
「ローマ」では、カッコウは「雨を降らせる鳥」の「魔鳥」とされていて、「不貞な夫」の意味として使われたりもするようです。
「カッコウ」は、それぞれの国によって、全く違ったイメージがあるようです。