すごろくや麻雀には欠かせない「サイコロ」。
日本のサイコロは、「1の目」だけは「赤色」ですが、外国のサイコロは、「1の目」も他の目と同じく、「黒色」の場合が、ほとんどだといわれます。
どうして、日本のサイコロは、「1の目」だけ「赤色」になっているのでしょう。
「1の目」だけが赤色になった理由には、諸説がありますが、その中でも、有力な二つの説を紹介します。
「1は太陽」説
サイコロのそれぞれの目は、「天、地、東、西、南、北」を表していて、「1が天」「2が西」「3が南」「4が北」「5が東」「6が地」であるといいます。
サイコロの別名を、「一天地六(いってんちろく)」というのは、このためといわれます。
天を表す「1の目」は、「太陽」のイメージで、赤色をしているとされます。
この「1の目」が、赤く塗られるようになったのは、昭和初期の頃からで、それまでは、他の目と同じように黒色だったとされています。
「サイコロの差別化」説
大正から昭和にかけて、すごろくが流行し、子供から女性まで、多くの人たちが、サイコロをふるようになったといわれます。
その際、あるサイコロの製作会社が、「1の目」だけを「赤色」にして販売したところ、大ヒットします。
これに便乗して、他の会社も、次々に「1の目」を「赤色」にしたため、現在のようなサイコロが、全国に普及していったといいます。
サイコロの「1の目」は、他の目に比べて、大きくなっていますが、これも、この時期に始まったといわれています。
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元来、サイコロは、「神意を占う祭具」として生まれたもので、世界には、表裏だけの「二面サイコロ」や「四面サイコロ」なども存在するといわれます。
どの目が出るか誰にも予測できない「サイコロ」には、神の意思に通じるものがある、ということなのかもしれません。