冬の味覚の代表格の「タラバガニ」は、漢字で書くと「鱈場蟹」となります。
タラと同じ北の海の漁場で獲れるので、この名前がつけられたといわれています。
しかし、この「タラバガニ」、実は「カニ」ではなくて「ヤドカリ」の仲間なのだといいます。
「タラバガニ」の外見は「カニ」そのものですが、生物学的には、カニではなく「ヤドカリ」の仲間になるというのです。
タラバガニの脚は「8本」
「カニの脚」は、「ハサミ脚が2本」と「歩脚が8本」の計10本ですが、「タラバガニの脚」は、「ハサミ脚が2本」と「歩脚が6本」の計8本しかありません。
足の数からして、「タラバガニ」は、カニの仲間ではないというわけです。
しかし、実際には「5対目の脚」はとても小さくて、甲羅の中に隠れて「見えないだけ」ともいわれますが‥。
ヤドカリの特徴をもつ「タラバガニ」
「ヤドカリ」のメスには「腹部の右側へのねじれ」がありますが、「タラバガニ」のメスにも同じような特徴がみられるといわれます。
その他にも、「触覚の長さ」「はさみ状の足の関節」「卵を産む孔の位置」など、「タラバガニ」には「ヤドカリ」の特徴が備わっているといわれています。
カニの王様
「タラバガニ」は、大きなものになると甲羅は25cm位あり、足を広げると1m以上になるものもあります。
「ズワイガニ」のオスが70cm程度であることを考えると、相当な大きさといえます。
一般的に流通している「ズワイガニ」は、1杯「400~600g」程度なのに対して、
「タラバガニ」は、特大サイズになると「2kg」前後にもなるといわれます。
また、「タラバガニ」の足はただ太いだけではなく、繊維質が太くてしっかりしているといわれます。
その圧倒的な「大きさ」と「ボリューム感」から、「タラバガニ」は「カニの王様」と呼ばれたりもします。
「カニの代表格」といってもいいような「タラバガニ」が、実は「カニの仲間」ではなくて「ヤドカリの仲間」だったというのは、ちょっと意外な気がします。