世界には、よく似たデザインの国旗がたくさんありますが、実は、同じデザインの国旗もあります。
「モナコ」と「インドネシア」の国旗は、どちらも、「上半分が赤」「下半分が白」という、同じデザインの国旗です。
ヨーロッパの「モナコ」と、アジアの「インドネシア」。
地域も言語も歴史も、全く異なった二つの国の国旗のデザインが、同じだというのですから、驚きです。
違いは、国旗の「縦横比」
モナコとインドネシア、それぞれの国旗の縦横比が、「モナコは、4:5」「インドネシアは、2:3」なので、厳密にいうと、全く同じ国旗というわけではありませんが、見た目には、その違いは、まず分かりません。
「どちらかの国が、真似をしたのでは?」とも思いたくなりますが、全くの偶然のようです。
しかし、両国にしてみると、国の象徴となる「国旗のデザイン」が同じということは、放っておけないことのようで、両国間で、国旗の本家争いが、勃発しているといわれます。
それぞれ国旗を制定した年
国旗が制定されたのは、モナコの方が早くて、1818年。
モナコを支配してきた、グルマルディ公家の色に由来していて、その紋章は、現在も「モナコの国章」として使われています。
一方、インドネシアは、第二次世界大戦後(1945年)に、オランダから独立した際、「情熱の赤」と「真実の白」をモチーフに、国旗を制定しています。
これだけを見ると、制定の時期が早い「モナコ」に軍配が上がりそうにも思えますが‥。
お互い譲らず
モナコがインドネシアにデザインの変更を求めると、インドネシアは、赤と白の国旗の原型は、すでに13世紀に完成していたと主張。
この国旗の本家争いは、平行線のままとなっているようです。
両国とも、国の威信に係わる問題なので、譲ることができず、お互いに、今も同じデザインの国旗を使い続けています。