ロック
「ロック(rock)」は、「ロックンロール(rock’n’roll)」とも呼ばれますが、その発端となったのは、1950年代半ばのアメリカの若者向けの「流行歌(ポピュラー音楽)」とされています。
白人音楽の「カントリー&ウェスタン」と、黒人音楽の「ブルース」や「霊歌」が結合したもの、または、黒人の「リズム&ブルース(R&B)」が白人に取り入れられたもの、といわれています。
「ロック」は、「シンプルなメロディ」と「強烈なビート」が特徴で、「恋愛」「学校」「車」などの若者の関心事を歌い、当時の中産階級の若者たちの支持を得て急速に広まっていったといわれます。
「エルビスプレスリー」や「チャックベリー」などは、日本でもよく知られています。
イギリスでは、1960年代に「ビートルズ」や「ローリングストーンズ」などが人気を集め、「ロック時代」の幕開けとなりました。
その後、「ブルース・ロック」「ハード・ロック」「ヘビー・メタル」「パンク・ロック」など、時代を反映しながら形態を変えて現在に至っています。
ポップ
「ポップ(pop)」は、一般には、「ポピュラー(popular)音楽」の略称といわれます。
「popular」には、「大衆的」「通俗的」という意味があります。
19世紀末頃に、「レコード」が普及し始めて「流行歌」が広まるようになると、「フランク・シナトラ」や「ビング・クロスビー」らの「ムードをもった音楽」は、それまでの音楽に対して、「ポピュラー音楽」と呼ばれるようになります。
その後の「ロック」の登場によって、その意味合いも変化していき、「クラシック・芸術音楽」と「民族音楽」の中間の領域に属するような「流行音楽全般」が、「ポップ」と呼ばれるようになっていきます。
「ポピュラー音楽」の中でも「若者向きのポピュラー音楽」は、特に「ポップ・ミュージック」と呼んで区別されるようになりますが、この「ポップ・ミュージック」が、現在の「ポップ」の始まりといわれています。
日本では、「ポップ」のことを「ポップス」と呼ぶのが一般的ですが、これは和製英語に近い言葉で、「軽くてはずむような音楽」のことだといわれますが、「時代感覚のある流行音楽全般」のことを指す場合が多いとされます。