2024年の「土用の丑の日」はいつ?「うなぎ」を食べる由来は?

うなぎの蒲焼き

「土用の丑の日」に「うなぎ」を食べるというのは、よく知られています。

昔からの習慣のようですが、どうして「土用の丑の日」に「うなぎ」を食べるのでしょう。

また、「土用の丑の日」とはどんな日なのでしょうか。

土用の丑の日

昔の暦では、日を数えるのに「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」の十二支が使われていました。

「土用」は「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の前の約18日の期間のことをいい、「土用の丑の日」とは「土用の期間にある丑の日」のことを指します。

「土用の丑の日」というと夏のイメージが強いですが、実際には「春・夏・秋・冬」それぞれの季節に「土用の丑の日」があるというわけです。

「季節の変わり目」が「土用の丑の日」といえます。

土用は毎年少しずつずれたりして日の巡りも一定ではないので、「土用の丑の日」は毎年同じ日という訳ではありません。

2024年の土用の丑の日は、

・1月26日(冬)
・4月19日(春)
・5月1日(春)
・7月24日(夏)
・8月5日(夏)
・10月28日(秋)

となります。

2024年 夏の土用の丑の日 → 7月24日 ・ 8月5日
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土用の丑の日にうなぎを食べる由来

「土用の丑の日」は季節の変わり目にあたるので、体調を崩しやすい時期といわれます。

中でも「夏」の「土用の丑の日」は、暑さで体力が衰えているのでなおさらです。

昔から、「丑の日」に「う」のつく食べ物を食べると、「夏バテ」や「夏痩せ」に効くとされていました。

「う」のつく食べ物としてよく食べられていたのが、「うなぎ」「うどん」「梅干し」「瓜」などです。

「うなぎ」が苦手な人は、「うどん」や「梅干し」などを食べるのもいいかもしれません。

土用の丑のうなぎ

古くは、万葉集で大伴家持が「うなぎは夏痩せにいい」という内容を含んだ歌を詠っていますが、「うなぎ」を食べる習慣が一般に広まったのは、1700年代後半の江戸時代の頃からだといわれています。

大伴家持の詠んだ歌

石麻呂に 吾れもの申す 夏痩せに よしといふものぞ 鰻とり食せ

意味:石麻呂さんに申し上げます。(そんなに痩せていては夏の暑さで一層痩せてしまうだろうから)夏痩せにいいという鰻を獲って食べたらどうですか。

「う」のつく食べ物のなかでも、「夏」の「土用の丑の日」には、どういうわけか「うなぎ」を食べることが多くなりました。

「夏」の「土用の丑の日」に「うなぎ」を食べるようになった由来には諸説がありますが、うなぎ屋から「夏にうなぎの売り上げが落ちるのを何とかできないか」と相談された蘭学者の平賀源内が、店先に「本日土用の丑の日」と貼り出したのが、「土用の丑の日」に「うなぎ」を食べるようになったきっかけだとする説が有力なようです。

この貼り紙をしたことでうなぎ屋が大繁盛し、他のうなぎ屋も真似をするようになったといわれています。

実際「うなぎ」には良質なたんぱく質や脂質に加えて、疲労回復や食欲増進に効果的なビタミンやミネラルなどの成分が多く含まれているので、「土用の丑の日のうなぎ」は夏バテ防止の効果が期待できそうです。

ちなみに、この「本日土用の丑の日」というキャッチフレーズは、日本初のコピーライティングともいわれています。

うなぎは夏の土用の丑の日だけ?

「土用の丑の日」は、実際には「春・夏・秋・冬」の「4つ時期」にありますが、「うなぎ」を食べる習慣があるのは、「夏」の「土用の丑の日」だけです。

これは、平賀源内が「うなぎ」を食べる習慣となるきっかけをつくったのが、「夏」の「土用の丑の日」だったからだといわれています。

この習慣が現在まで受け継がれてきたために、夏以外の「土用の丑の日」には、特に「うなぎ」を食べる習慣がないというわけです。

本来の「うなぎ」の旬の時期は冬場ですが、現在では、1年を通じて「養殖のうなぎ」が多く流通しているので、「うなぎ」の旬の時期という感覚はあまりないかもしれません。

まとめ

「土用の丑の日」に「うなぎ」を食べるのは、元気に夏を乗り切れるようにとの願いが込められているといわれます。

「土用の丑の日」に「うなぎ」を食べることから、うなぎの旬は「夏」だと思っている人もいるかもしれませんが、実際のうなぎの旬の時期は「冬」です。

美味しく「うなぎ」を食べるのなら、「冬」の「土用の丑の日」に食べるのがいいかもしれません。