スポーツでは、審判の判定はとても重要です。
球技などでは、ボールの「イン」「アウト」の微妙な判定が、試合結果に大きく影響することも少なくありません。
審判も公正なジャッジに努めていますが、判定が絶対に正しいかというと、必ずしもそうとは限りません。
ビデオで見てみると、明らかに誤審と思えるケースもありますが、審判は、どんなにきわどいケースでも、明確なジャッジを下すことが求められます。
審判が「今のは、よく分かりませんでした。」というような判定をすると、競技が円滑に進んで行きません。
「バドミントン」の「シャトル」の速さ
バドミントンの「スマッシュ」の際のシャトルの「初速」は、「時速300キロメートル」を超えるといわれます。
野球のピッチャーの速い球の速度が、「時速150キロメートル」程度であることを考えると、実に2倍のスピードということになります。
スマッシュのシャトルのスピードは、急速に減速していき、最終的には時速100キロメートル程度になるともいわれますが、かなり速いスピードであることに違いはありません。
「見えなかった」という判定
かなりのハイスピードでシャトルを打ち合うバドミントンですが、審判は、常に明確なジャッジをする必要があります。
ただ、バドミントンの線審は、「見えなかった」とジャッジすることが許されているといいます。
バドミントンの「公認審判員規程」第6条第3項には、「シャトルの落下点が見えなくて判定できなかった場合は、両手で目を覆って主審に合図する。」とあります。
何らかの事情で、シャトルの落下点が見えなかった場合には、線審は、両手で目を覆って「よく見えませんでした」と、主審に合図をするというわけです。
初速で「時速300キロメートル」を超えることもある「シャトル」は、一瞬でライン際に落ちてしまうので、動いている選手の陰になって見えないこともあるということのようです。
線審が判定できなかった場合には、主審が判定することになりますが、主審も判定できない場合には「レット」となり、ラリーのやり直しになります。
バドミントンは、審判も判定できないことがあるくらい、スピード感溢れるスポーツだというわけです。