「はっけよい、のこった、のこった!」
「相撲のかけ声」でお馴染みのフレーズですが、この「はっけよい」には、どんな意味があるのでしょう。
はっけよい!
相撲では、それぞれの力士の名前が呼び終わった後、「取り組み」が始まるまでに「制限時間」があります。
「幕下以下」は「2分」、「十両」は「3分」、「幕内」は「4分」とされています。
「制限時間いっぱい」になると、行司は「待ったなし!」と伝えます。
力士が立ち上がり、軍配を引いて「取り組みが始まる」と、今度は「はっけよい!」という「かけ声」がかかります。
「はっけよい」もとは「発気揚々」
「はっけよい」というかけ声は、もともとは「発気揚々」だったとされます。
「発気揚々」は「気を盛んに出す」というような意味ですが、相撲のかけ声としては、「気合を入れて!」「全力を出して!」というような意味合いとされます。
この「発気揚々」が詰まって、「はっけよい」になったといわれています。
相撲の「はっけよい!」というかけ声は、「気分を高めて全力で勝負しなさい!」という、力士に気合を入れる言葉というわけです。
この他にも、「当たるも八卦当たらぬも八卦」の「八卦(はっけ)」が語源になって、「良い八卦になった」という意味の「八卦良い」が「はっけよい」に変化した、という説もあります。
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まだ勝負が決まらず、土俵上で熱戦を繰り広げている時には、「のこった、のこった」のかけ声。
両者ががっぷり四つに組んでいる時は、「よー、はっけよい!」と気合を入れ、一方が技をかけると、「のこった、のこった」。
今度、相撲を観戦する時は、かけ声にも注意してみると、これまでとは違った楽しみ方ができるかもしれません。