野球の試合で、ガムを噛みながらプレーしている選手をよく見かけます。
「試合中にガムを噛むなんて、不真面目だ!」という人もいるようですが、選手が試合中にガムを噛んでいるのには、それなりの理由がありました。
「噛む」という行為
野球に限らず、スポーツでは「集中力」がとても重要になりますが、「ガムを噛むこと」が「集中力を高める」ことにつながるといわれます。
規則的に口を動かして「ガムを噛む」と、脳への血流が良くなって、大脳が刺激されますが、このことが「集中力アップ」に効果を発揮するのだといいます。
「ガム」そのものというよりも、「噛む」という行為が、脳への血流を良くして、集中力をアップさせることにつながるというわけです。
噛むときには、「咬筋(こうきん)」という筋肉を使うといわれますが、この咬筋を使うことで、「三叉神経」が刺激されて、脳への血流量が増え、
その結果、「集中力がアップしたり」「頭の回転が良くなったり」するというわけです。
野球選手が「ガムを噛みながら」プレーをしているのは、不真面目というわけではなく、集中力をアップして、より良い結果を出すためだったというわけです。
勉強の際の集中力アップ
「ガムを噛む」ことは、勉強する時の「集中力アップ」にも生かせるといわれます。
ガムを噛むと、集中力が高まるだけではなく、「記憶力の向上」にもつながるという研究結果もあるといわれています。
噛むことによって、物事を判断したり、次の行動を計画したりする大脳の部分がよく働くようになるので、しっかりと噛むことで、成績がよくなるともいわれます。
最近の研究では、よく噛んで食事をする子は、そうでない子と比べると、記憶力が向上し、知能指数が上昇したという報告もあるようです。
食事の時に、「早く食べて勉強しなさい!」と言っている親御さんもいますが、
賢い子に育てたいのなら、「しっかり噛んで、ゆっくり食べなさい。」と言った方がいいのかもしれません。