先ず隗より始めよ(まずかいよりはじめよ)
「先ず隗より始めよ」の意味
物事を始めるには、まず手近なことから始めるべきである。
また、物事を始める時は、まず言い出した人から始めるべきである。
「先ず隗より始めよ」の語源・由来
「先ず隗より始めよ」の語源は、「戦国策」燕策にある、次のような故事が由来になっています。
燕(えん)の国の昭王(しょうおう)は、家臣の郭隗(かくかい)に「優れた人材を集めるにはどうしたらよいか。」を尋ねました。
郭隗は、次のように答えました。
「昔、ある君主がよい馬を探していました。
ある男に大金を与えて馬を探しに出したところ、すばらしい馬を見つけましたが、その馬は死んでいました。
しかし、その男は、その死んだ馬の骨を大金を払って買ってきたのです。
君主は怒りましたが、男は「よい馬なら、死んだ馬でさえ大金で買うのだから、生きている名馬ならそれ以上の大金で買ってもらえるだろうという評判がたつでしょう。」と答えました。
それから、1年も経たないうちに、すばらしい馬が3頭も手に入ったのです。
優れた人材を集めたいと思っているのならば、まず私のような何の取り柄もない人間を取り立てることから始めてください。
私のような者でさえ重用してもらえるという評判がたてば、私よりもっと優れた人間は、どんなに遠い道のりでもやって来るに違いありません。」
そこで、昭王は郭隗を取り立てることにしました。
そうすると、郭隗の言ったとおりに、優れた人材が続々と集まって来たのでした。