サッカーグラウンドのことを「ピッチ」という理由は?

「サッカーグラウンド」のことを「ピッチ」と呼ぶことがあります。

「サッカーの試合に出ること」を「ピッチに立つ」と言ったりもしますが、この「ピッチ」とは何のことなのでしょう。

「クリケット」の競技スペース

「ピッチ」は、もともとは「クリケット」の用語だといわれています。

「クリケット」は、「二つのチームがボールを打ち合って得点を競うゲーム」で、「野球とよく似たゲーム」といわれます。

クリケットは、「長さ20メートル」「幅3メートル」のスペースの中で、「ボウラー」が投げたボールを、「バッツマン」が打ち返すゲームです。

この、クリケットの「競技スペース」が「ピッチ」と呼ばれます。

ピッチの両端には、「ウィケット」と呼ばれる「三柱門」が設置されるという特徴があります。

サッカーの競技スペースの位置決め

イギリスの学校などには、サッカーができる広い競技用の場所があり、その日の状態のよいところを選んで、四隅に「杭を打ち」、その内側を、サッカーの「競技スペース」を決めて、試合をしていたといいます。

この「杭を打つ」ことが、クリケットの「ウィケットをたてる」ことを連想させるので、「ピッチ」と呼ばれるようになったといわれています。

サッカーでは、グラウンドの四隅に旗を立てますが、これは、以前、四隅に杭を打ってグラウンドとして使っていた「名残り」といわれます。

「グラウンド」>「ピッチ」

「グラウンド」が、運動場や競技場などスポーツが行われる場所全体の総称であるのに対して、
「ピッチ」は、ゴールラインとタッチラインに囲まれた部分を指しているといえそうです。

ちなみに、サッカーグラウンドのことを「ピッチ」と呼ぶのはイギリスだけで、アメリカでは「フィールド」と呼ぶのが一般的です。