野球のピッチャーが、投球する前に、白い粉の入った「袋」を「握ったり」「叩いたり」して、手に「粉」をつけているのをよく目にします。
この粉は、ボールを投げる際に、手が滑るのを防いで、ボールを投げやすくするためつけているのですが、
この「白い粉」の入っている「袋」は、「ロジンバッグ(ロージンバッグ)」と呼ばれています。
この「ロジンバッグ」、公認野球規則では、「審判員が管理して、投手板の後方に置く」ように定められているといいますが、「袋の中身」は、どんな成分の原料が入っているのでしょう。
「松やに」の袋
「ロジンバッグ(rosin bag)」は、英語の「resin bag」からきていて、「resin」は「松やに」という意味があります。
「ロジンバッグ」は「松やにの袋」という意味合いになります。
「松やに」は、粘り気があって滑り止めに役立つため、「松やに」の「粉」を袋に入れて、滑り止めに使っているというわけです。
しかし、ロジンバッグの中身すべてが「松やにの粉」というわけではありません。
「松やに」は、非常に粘り気が強いので、それだけで使用すると、皮膚を傷つけることにもなりかねないといわれます。
そこで、ロジンバッグの中には、「松やに」のほかに、「炭酸マグネシウム」や「石油樹脂」などが混ぜられているといわれています。
ピッチャーが投球前にロジンバッグを手にした時には「白い粉」が出ますが、あの「白い粉」の大部分は「炭酸マグネシウム」とされます。
「ロジンバッグ」の中身の成分割合
「ロジンバッグ」の中身の成分の大まかな割合は、
・ロジン(松やに)の粉:15%
・炭酸マグネシウム:80%
・石油樹脂:5%
程度といわれますが、
同じ成分のものが「テニス」「ゴルフ」「ボウリング」など、他のスポーツでも使用されているといわれています。
袋の中身の「割合」を考えると、「ロジンバッグ」ではなく「炭酸マグネシウムバッグ」といった方が、正確なのかもしれません。
ちなみに、野球のピッチャーが「ロジンの粉」をつけることができるのは「手」だけに限られていて、「身体」「ユニフォーム」「グラブ」「ボール」などにつけることはできないとされています。