サッカーの「ロスタイム」の時間はどのように決まる?

サッカーの試合は、「前半」と「後半」それぞれ「45分」ずつに分けて行われますが、「選手の負傷」などで試合が中断した時間があれば、その分の時間が、最後に延長されます。

中断した時間は「ロスタイム」と呼ばれていて、試合が終盤に近づくと「ロスタイム」の時間がボードに表示されます。

「ロスタイム」は和製英語

「ロスタイム」は、「紛失」「損失」を意味する「loss」と、「時間」を意味する「time」を合わせた言葉ですが、これは、いわゆる「和製英語」で、一般的には、「アディショナルタイム(Additional Time)」と呼ばれています。

ロスタイムは「数分程度」ですが、その数分間で、勝敗が決することもあります。

「1994 FIFAワールドカップ」のアジア地区最終予選、
「その試合に勝てば、日本の本大会出場が決定する」という「対イラク戦」で、それまで「2対1」で勝っていた日本が、「ロスタイム」で「イラクにゴールを決められ」本大会出場を逃した、いわゆる「ドーハの悲劇」は有名です。

ロスタイムを決めるは誰?

勝敗の明暗を分けることもある「ロスタイム」は、誰が決めるのでしょう。

ロスタイムを計測する係の人がいるというわけではなく、ロスタイムは「主審」が決めます

「ロスタイムの時間」が「主審」からピッチサイドにいる「第4審判」に伝えられると、それが「ボード」で知らされます。

現在のように、ロスタイムが掲示されるようになったのは1998年からで、それ以前は、「ロスタイムの時間」は知らされず、「ロスタイムが何分なのか」を知っているのは「主審だけ」でした。

「ロスタイムとして考慮される状況」は、次の5つとされています。

1.競技者の交代
2.競技者の負傷の程度の判断
3.負傷した競技者の治療のためのフィールドからの退出
4.時間の浪費
5.その他

ロスタイムの起源

昔のサッカーでは、倒れた選手がなかなか起き上がらなかったり、ピッチ外に出たボールをピッチ内に戻すまでに時間がかかったりと、「試合が中断される時間」が長かったとされています。

その対策として、レフェリーの「気遣い」により誕生したのが、「ロスタイム」だといわれています。