「左利き」のことを「サウスポー」といいますが、「サウスポー」という言葉は、もともとは野球用語で「左投げ投手」のことを指していたといわれます。
日本では、スポーツの時だけではなく、普段でも「左利き」のことを「サウスポー」と呼びます。
サウスポーの綴りは「southpaw」。
「south(南)」+「paw(手)」=「southpaw」ということで、「southpaw」を直訳すると「南の手」という意味になります。
どうして「南の手」が「左利き」ということになるのでしょう。
アメリカ南部説
「アメリカ南部(south)出身の大リーグ選手に左利きの選手が多かった」ということから、「左投げ投手」のことを「サウスポー」と呼ぶようになったという説が、一般的に有力な説とされています。
ちなみに、「サウスポー」という言葉は、シカゴのスポーツライターのチャールズ・シーモアという人が、1891年に最初に使ったといわれています。
球場の位置関係説
球場は「東北東」がセンターになるように造られることが多かったといわれていますが、これは、午後に試合をする際に、打者が、日差しをまぶしく感じないようにするための配慮からだといわれます。
東北東がセンターの球場で、左利きの投手がボールを投げると、左腕は「南の方向」から出てくるように見えることから、「左投げ投手」のことを「サウスポー」と呼ぶようになったという説もあります。
左利きは「left‐handed person」
「サウスポー」は、主に「野球の左投げ投手」のことを指すとされますが、野球に限らず、スポーツの世界では、「左利き選手」のことを「サウスポー」と呼ぶことが多いです。
「ボクシング」「テニス」「バレーボール」などでも、「左利き選手」が「サウスポー」と呼ばれることはよくありますが、どのスポーツでも、左利きの選手は「少数派」で、対戦相手も左利きとの対戦に慣れていないことも多いので、「サウスポー」であること自体が「大きな武器」になることもあります。
「スポーツ選手」に対して使われることが多い「サウスポー」ですが、英語では、左利きの人のことは「left‐handed person」と呼ぶのが一般的だといわれます。
ちなみに、「アインシュタイン」「ニュートン」「ダーウィン」なども「left‐handed person」です。
よく「天才には左利きが多い」といわれますが、実際のところ、因果関係があるかないかは、定かではないようです。