知っておきたい おもてなしマナーの基本

おもてなし

訪問を受ける際には、訪れてくれる相手に対して感謝の意を伝えられるように、十分に準備を整えておきましょう。
 
家全体をきれいに掃除しておきますが、中でも、玄関、客間、トイレ、洗面所は、特に念入りに。
 
タオルや石鹸などの備品類もチェックし、清潔なものをそろえておくなどして、快適に過ごしてもらえるように心がけましょう。
 
訪問を受ける直前には、慌ただしくなってしまいがちですが、約束の1時間前位には準備を完了させ、服装を整えるなどして、落ち着いた気持ちで迎えるようにしたいものです。

おもてなしのマナー

出迎えのマナー

チャイムが鳴ったら、待たせないように、すぐに出迎えるようにしましょう。
 
ドアを開けたら、「お待ちしていました」などとあいさつをした後、「どうぞお上がりください」と一言かけて、上がってもらいます。
 
この際、コートや大きい荷物などがあれば預って、コートは、ハンガーにかけて、玄関の近くに吊るしておくようにします。

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客間でのマナー

客間へ案内する際には、自分が先に歩いて案内をします。
 
客間に到着したら、部屋が和室の場合は低い姿勢でふすまを開け、洋室の場合は開けたドアを押さえて、「どうぞお入りください」などと声をかけて、先に部屋に入ってもらいます。

部屋に入ったら、「どうぞお座りください」といって、上座を勧めるのが基本ですが、訪問者の人数が多い場合には、状況に応じた対応が必要になります。
 
和室の場合は、床の間がある側が上座で、出入口側が下座、洋室の場合は、出入口から遠い奥の席が上座、出入口に近い席が下座になります。

手土産

部屋であいさつをした後、手土産が差し出された場合には、「恐れ入ります」などとお礼を言って、丁寧に両手で受け取ります。
 
手土産は、テーブルや床の間に置くか、お茶の用意などで席を立つ際に、奥に持って行くようにします。
 
もらった手土産の菓子類は、その場では出さないのが基本とされますが、親しい友人などの場合には、「おもたせで失礼ですが」などと言葉を添えて、一緒に食べても良いとされています。

茶菓

お茶や菓子は、訪問に対するお礼の気持ちを込めて出しますが、飲み物には好みがあるので、希望を聞いてから出すと丁寧です。
 
聞きづらいようなら、日本茶を出すのが無難ですが、その際には、必ず「茶たく」をつけるようにしましょう。
 
お茶と菓子は、お盆に乗せて運び、和室では畳の上にお盆を置いてから、洋室ではテーブルの端にお盆を置いてから、お茶と菓子を出します。
 
茶菓を置く位置は、訪問者から見て、菓子が左側、お茶が右側になるようにします。
 
出す順番は、菓子から先に出して、お茶は後から出しますが、訪問者の左側から出す場合は、お茶を先に出します。
 
訪問者が複数の場合は、目上の人や、上座に座っている人から順に出すということも大切です。
 
自分も一緒に茶菓を食べる場合、食器は同じ来客用を使うようにします。

食事どきになったら

食事を出す予定ではなかった場合でも、話が長くなって食事の時間が近くなることもあります。
 
こんな時「食事はどうしますか?」などと聞くと、早く帰ってほしいというようにも受け取られかねないので、「どうぞ召し上がっていってください」などと勧めるようにします。
 
ここで、訪問者が断らなければ、食事を準備します。
 
食事に招待した場合には、手料理を出すのが基本とされますが、こんな場合には、出前でも良いとされています。

見送りのマナー

おいとまを伝えられた際は、一度は引き止めるようにするのが、マナーとされています。
 
「まだよろしいではないですか」などと言って引き止めますが、強く引き止めることはしません。
 
相手が、おいとまを言い出しにくそうな場合には、1時間を目処にして「お茶のお代わりはいかがですか」などと声をかけると、そのタイミングでおいとまを言い出しやすくなります。
 
あまり頻繁にお茶を替えると、早く帰るように催促していると思われることもあるので、お茶を取り替えるのは、訪問中に1~2回程度にしておくのが無難です。

あいさつは部屋で

訪問してくれたことや手土産をもらったことに対するお礼は、部屋を出る前に丁寧に伝え、その後、玄関に案内します。

玄関で

コートを預かっていた場合は、靴を履き終えた頃を見計らって、コートを渡します。
 
コートは、玄関を出てから着るのがマナーとされていますが、「どうぞここでお召しください」などと声をかけて、玄関の中で着てもらうように勧めましょう。
 
その後は、軽くあいさつをして見送ります。
 
見送りは、玄関の中で済ましても失礼にあたることはないとされていますが、より丁寧に見送る場合には、玄関を出て、門や車のところまで同行するようにします。
 
マンションなら、エレベーターホールあたりまで同行するようにすると良いとされています。
 
電車やバスを使って帰る場合には、時刻を調べておくと、より丁寧な対応になります。
 
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