「超高層ビルの呪い」という、怖い「都市伝説」があります。
巨大タワーなどの「超高層の建物」が建設されると、完成前後に、「大不況」や「大災害」などが発生するというのです。
実際に、次のような事例がありました。
諸外国の「超高層ビル」と「経済」の状況
・「1908年:シンガービル竣工」「1909年:メトロポリタン生命保険会社タワー竣工」→「世界恐慌」
・「1930年:クライスラービル竣工」「1931年:エンパイアステートビル竣工」→「世界大恐慌」
・「1937年:ワールドトレードセンター、シアーズタワー(後のウィリスタワー)竣工」→「オイルショック」「ニクソンショック」
・「1998年:ペトロナスツインタワー竣工」→「アジア通貨危機」
・「2004年:台北101竣工」→「台湾不況」
・「2008年:上海ワールドフィナンシャルセンター(上海ヒルズ)竣工」→「リーマンショック」
・「2010年:ブルジュハリファ竣工」→「ドバイ危機」「ユーロ危機」
確かに、超高層ビルの建設・竣工に合わせるかのようにして、経済状態が悪化しています。
日本の高層タワーと災害
日本でも、「高層タワーの建設」と「災害」が密接に関係しているかのような出来事がありました。
・「1980年:凌雲閣開業」→「濃尾地震」
・「1958年:東京タワー開業」→「伊勢湾台風」
・「1964年:京都タワー開業」→「松代群発地震」
日本の場合は、「経済」ではなく「自然災害」が起こっています。
「超高層ビル」と「不況」「災害」の関係は?
「高層ビル」や「高層タワー」の建設計画は、大抵、景気が良い時に構想されるのが一般的で、この後、設計などの準備期間を経て、完成するまでに10年以上かかることもあります。
景気は常に変動していて、「10年間も好景気が続く」ということは、ほとんどないといえます。
超高層ビルの建設を計画した時点では「良かった景気」も、それが完成する頃には「不景気(不況)」になっているということが多いというわけです。
「超高層」ビルと「不況」との関係は、何とか説明がつきそうですが、日本の「高層タワー」と「自然災害」との関係を説明するのは、かなり難しそうです。
というか、「説明がつかない」というのが、正解かもしれません。
正に、神のみぞ知る「都市伝説」といえそうです。
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日本では、2045年頃までに、東京湾に1700m級の「スカイマイルタワー」を建設するという構想もあるようですが、仮に、このタワー構想が実現したとしても、その時に「大不況」「大災害」が起こるという都市伝説が、現実にならないことを祈りたいです。