「子泣き爺」が泣くと、地震が起きる!

「子泣き爺が現れて泣いていると、地震が起こる」という「都市伝説」があります。

子泣き爺

「子泣き爺」は、徳島県の山間部で伝承されている「妖怪」で、老人の姿をしていて、夜道で赤ん坊のような泣き声をあげるとされています。

「泣いている子泣き爺」を見て哀れに思った人間がおんぶすると、急に重くなって、押しつぶしてしまうといわれています。

当初「子泣き爺」は、一部の地域でしか知られていないマイナーな妖怪でしたが、漫画「ゲゲゲの鬼太郎」に登場したことで、一躍、全国的に知られるメジャーな妖怪となりました。

「ゲゲゲの鬼太郎」の漫画の中では、「子泣き爺」は、「砂かけ婆」「ぬりかべ」「一反木綿」とともに「善玉妖怪」として描かれていて、とても人気となりました。

漫画のキャラクターになったことで、全国的に知られるようになった妖怪が「子泣き爺」というわけです。

本来の「子泣き爺」は、親の言うことを聞かない子供を脅かすために使われた妖怪で、「もったいないお化け」や「嘘をつくと舌を抜く閻魔」などと同じ「教訓妖怪」といわれています。

伝承の地元・徳島県三好市には、「子泣き爺像」が建立されています。

子泣き爺に出会った翌日に地震

2006年8月に、三好市にある民宿に泊まっていた人が、廊下の暗がりで、見るからに怪しい泣いている老人に遭遇したといいます。

夜の暗がりでの遭遇でしたが、それは間違いなく「子泣き爺」だったというのです。

その真偽はともかくとして、この子泣き爺に出会ったという日の翌日に、「子泣き爺が現れて泣いていると、地震が起こる」という「都市伝説」のとおり、三好市は地震に襲われたといわれています。

子泣き爺の正体は?

「子泣き爺」が泣くことの正体は、地震が起こる前に発生する、プレートの移動による「高周波」や微細な「空気振動」ではないかという推測があります。

この推測によれば「子泣き爺が泣いたから地震が起きる」のではなく、「地震の前兆の振動や音が、子泣き爺の鳴き声に聞こえる」ということになります。

「子泣き爺が泣く理由」は定かではありませんが、難しいとされる「地震の予知」も、「子泣き爺に任せる」ことで、案外、簡単に解決するのかもしれません。