「犬と暮らす場合は、犬に合わせるのではなく、人間に合わせるようにさせないと、主従関係が崩れる。」ということがよく言われますが、実際のところは、そんなことはないようです。
犬と飼い主の主従関係が崩れるのは、よほど怠惰な生活をしている場合だけです。
特に、ポメラニアンの場合は、たくさんの愛情を注ぐ必要があるので、乱れた生活リズムでは、しつけがうまくできません。
ポメラニアンに合わせるというよりも、ポメラニアンに配慮して生活してみると、生活がもっと快適になるはずです。
そこで重要なポイントになるのが、部屋の環境です。
ちょっと工夫をするだけで、ポメラニアンにとっても飼い主にとっても、暮らしがより楽しく、より快適なものになります。
ポメラニアンとのライフスタイル
生活リズムは規則正しく
ポメラニアンは賢い犬ですから、ある程度の期間同じリズムで生活していたら、すぐに覚えます。
だから、しつけがしやすいのです。
朝起きる時間、出勤する時間、帰宅する時間、夕飯の時間、遊ぶ時間、寝る時間を決めて生活し、ポメラニアンに覚えさせます。
そうすることで、指示によって排便をさせることが可能になり、ごはんを求めて常時暴れることもなくなり、拾い食いもなくなります。(それぞれのポメラニアンで、個体差はあると思いますが・・・。)
一方で、残業や飲み会などで帰宅時間がバラバラだったり、気分でごはんの時間を変えていると、ポメラニアンの体内リズムも乱れ、下痢になったり、留守番中に排便をして部屋中の掃除が必要になったりして、飼い主がしなければならないことが激増することになるでしょう。
ポメラニアンの体内リズムを整えて健康を保つためにも、ポメラニアンとの生活をより楽により快適に送るためにも、ある程度の生活リズムの時間の目安は決めておくようにしたいです。
ドッグフード + サプリメント + 野菜
ポメラニアンは、骨・関節・首・心臓・気管が弱くて、やんちゃな性格なので、怪我が多い犬種です。
市販のドッグフードだけでも十分長生きはできますが、もともと持っている弱さは、少なくすることはできません。
そこで、ドッグフードに加えて、愛犬の弱いところを補強する成分の入っているサプリメントや野菜類を与えることで、健康寿命を延ばしていくのです。
人間の食べる物は、極力与えないようにしましょう。
ポメラニアン与えることでより健康によいとされる野菜は、トマト、キャベツ、小松菜、にんじん、さつまいも、かぼちゃなどです。
ポメラニアンの性格・特徴に配慮する
よく動いてよく暴れるポメラニアンには、ゲートを設置し、危険な物は全部片付けてしまいます。
関節が特に弱いポメラニアンには、滑り止め機能付きのマットを部屋中に敷き詰めるなどの「レイアウト変更」をします。
高齢や体の弱いポメラニアンは、散歩は週に2回だけにして、室内で遊ぶ時間を増やし、たくさんハグをしてあげましょう。
体が強くて動くことが大好きなポメラニアンには、散歩は毎日、ときどきドッグランでコミュニケーション力を強化するなどの「習慣管理」。
よく汚すポメラニアン・下痢が多いポメラニアンは、おしり周りをバリカンでキレイにして、うんちが付かないようなカットにします。
シャンプーにも限度があるので、洗い流さないタイプのシャンプーを使用し、部屋も除菌スプレーでこまめに掃除するなどの「衛生管理」をしてあげましょう。
それぞれのポメラニアンによっては、他にも対応していくべきことも多いと思いますが・・・。
愛するポメラニアンが、生涯健康で幸せに過ごしていけるようにするために、飼い主に必要なものは、愛情です。
愛情を持ってしっかりと管理し、必要なときには徹底的に合わせることで、ポメラニアンは、飼い主のことを最高のリーダーでありパートナーだと思ってくれるようになります。
部屋の環境
ポメラニアンと快適に過ごしていく中で、重要なポイントになるのが、部屋の環境です。
ちょっと工夫をするだけで、ポメラニアンにとっても飼い主にとっても、暮らしがより楽しく、より快適なものになります。
フローリングはNG
ポメラニアンは、骨格が非常に弱い犬種です。
ちょっと滑っただけで、脱臼や骨折をしてしまいます。
また、フローリング生活を続けることで、足腰に負担がかかり、ある程度年齢を重ねたときに、ヘルニアにかかってしまうことも多く報告されています。
フローリングは、絶対に避けるようにしたいです。
ポメラニアンの行動範囲には、滑らないようにマットを敷くといいです。
布製のマットの場合は、汚した場合に手入れが大変になるので、そんなときには、ビニール製のマットを、検討してみましょう。(もちろん、防滑機能付きのもの)
高いところには乗らせない
基本的に、ポメラニアンは、お転婆ですから、ソファーやベッドに乗りたがります。
そこから飛び降りる際に失敗して脱臼・骨折した、という事例は本当に多いです。
そのような癖をつけてしまうと、留守番中にもソファーやベッドの上で何をしでかすか分からないので、原則「高いところには乗ってはいけない」というルールを作っておくといいです。
とはいっても、なかなか理解できないポメラニアンも、たくさんいます。
そういう場合は、ゲートで部屋を仕切って、ポメラニアンの行動範囲を制限してしまい、その中にはソファーやベッドなどは置かないようにするという方法も考えてみましょう。
いつ震災が起きても大丈夫な場所に
地震は、いつ起こるか分かりません。
もし、自分が留守の時に地震が起きたら、と考えると恐ろしくなります。
ポメラニアンの行動範囲に危険なもの、高い棚類、落ちてきそうなもの等はないでしょうか?
ポメラニアンは、骨格がとても弱いですから、少し物が当たっただけで骨折してしまうことも少なくありません。
骨折してしまったら、一生歩けなくなることも、ないとは言えません。
そんな不安を解消するためにも、ゲートで行動範囲を制限することが、おすすめです。
その部分には物を一切置かない「セーフティーゾーン」としておくのです。
あらかじめ予防策を講じておきましょう。
おすすめグッズ
ポメラニアン本来の性質や性格は、しつけで変えるということは難しいので、いかにポメラニアンを怪我と病気から守っていくかということが、大切なポイントになります。
ポメラニアンを怪我と病気から守るための、おすすめグッズを紹介します。
滑らないマット
ポメラニアンは骨格がもろい犬種のため、ほんの些細な刺激でも、簡単に骨折・脱臼をしてしまうことがあります。
フローリングは、滑ったり、着地を失敗したりしやすいのはもちろんし、足腰に負担がかかるので、いずれヘルニアを発症してしまう確率がグッと高まります。
滑り防止のためのマットを用意しておくといいです。
風呂場も、水や石けんで滑りやすくなっているので、滑り止めのシールを貼ったり、マットを敷いたりすることで、転倒などを未然に防ぎやすくなります。
ゲート
ポメラニアンの純粋無垢な性格は、可愛らしい反面、手を焼くことも多いです。
行ってはいけないところに行く、ダメだと言っているのにベッドの上に乗る、隠れて押し入れの物をあさる、などなど。
口で言ったり、しつけをして完璧に良くなるケースはゼロに近いです。
不要な心配や怒りなどを防ぐためにも、予めゲートを使用して、行動範囲を決めておくことが、おすすめです。
ゲートの高さは60cm以上のものを選び、出かける前には、ゲートが倒れないか、ドアがしっかり閉まっているかを必ず確認しましょう。
(ポメラニアンは意外にジャンプ力があり、また、賢いので簡単に脱走してします。)
高濃度アルコールスプレーまたは次亜塩素酸スプレー
ポメラニアンは、頭がよくて物分かりが良い犬種と言われていますが、その性格上、言うことを聞かないことも多いです。
また、高齢や病気になれば、以前できていたことも、できなくなります。
そんな生活の中で一番イラッとするのが、何度も何度も部屋を汚されること。
でも、決して怒ってはいけません。
そこで活躍するのが、1発で除菌してくれる高濃度アルコールスプレーあるいは次亜塩素酸スプレーです。
二度拭き・三度拭きは必要なく、化学除菌グッズの中でも、トップクラスの除菌効果があるので、安心感も得られます。
ペットバギー
ポメラニアンと一緒に外出する際、手で持つタイプの鞄だと、重くて疲れやすくなり、落としてしまったら、ほぼ間違いなくポメラニアンは骨折してしまいます。
そんなときに役に立つのが、ペットバギーです。
JRなら、ペットの乗車料を払えばどこにでも行くことができ、市営の地下鉄などでは、ペットは無料のことも多いです。
遠出はもちろんですが、行きつけの獣医さんのところに行く時も、近くの公園でのピクニックの時にも、ペットバギーは大いに役立ちます。
鞄を手で持って揺れるよりも、バギーの方がポメラニアンの体にもいいので、ぜひ使ってみてください。
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ポメラニアンのしつけには、忍耐と愛情が必要です。
長い間、ポメラニアンと快適な生活を過ごしていくためには、できるだけ忍耐を少なくすることがポイントです。
そのためには、それなりのものを揃え、それなりの環境を整えておく必要があります。
ポメラニアンの行動に対して、できるだけイライラすることが少なくなるような環境を、まずは、作っておきましょう。